登録販売者試験では、副作用について「どのような症状が現れるのか」「原因となる医薬品の使用をどうするのか」といった点が問われます。
今回は、第2章「人体の働きと医薬品」の「Ⅲ 症状からみた主な副作用」から、「2 精神神経系に現れる副作用」の「3)その他」を解説します。
「精神神経障害」や「無菌性髄膜炎」と比べると覚える量は少ない範囲ですが、症状と原因、不適正使用との関係が問われる可能性があります。
この記事で学べること
この記事では、以下の内容を整理します。
・心臓や血管に作用する医薬品によって現れる精神神経系の症状
・頭痛、めまい、浮動感、不安定感の違い
・長期連用や過量服用によって起こる倦怠感・虚脱感
・症状が現れた場合の基本的な対応
・登録販売者が使用状況に注意する理由
「その他」で覚えるべき副作用
厚生労働省の手引きでは、精神神経系に現れる副作用として「精神神経障害」「無菌性髄膜炎」に続いて「その他」が挙げられています。
「その他」では、主に心臓や血管に作用する医薬品による症状と、医薬品の長期連用・過量服用などによる症状が示されています。
心臓や血管に作用する医薬品による症状
心臓や血管に作用する医薬品によって、次のような症状が生じることがあります。
頭痛
めまい
浮動感
不安定感
ここで重要なのが、「浮動感」と「不安定感」の意味です。
浮動感とは、体がふわふわと宙に浮いたように感じることです。
不安定感とは、体がぐらぐらするように感じることです。
試験では、それぞれの具体的な意味を入れ替えた問題に注意しましょう。
症状が現れた場合の対応
これらの症状が現れた場合は、原因と考えられる医薬品の使用を中止します。
そして、症状によっては医師の診療を受けるなどの対応が必要です。
「症状が出てもそのまま使用を続ける」という判断は誤りです。
長期連用・過量服用による症状
医薬品を長期連用したり、過量服用したりするなどの不適正な使用によって、次のような症状が現れることがあります。
倦怠感
虚脱感
ここは試験対策上、非常にシンプルに覚えておきましょう。
長期連用・過量服用などの不適正な使用 → 倦怠感・虚脱感
登録販売者が使用状況に注意する理由
登録販売者は、単に医薬品を販売するだけではなく、購入者がその医薬品をどのように使用しているかにも注意する必要があります。
特に、医薬品を長期間使用していないか、また用量を超えて使用していないかなど、適正に使用されているかを確認することが重要です。
厚生労働省の手引きでも、医薬品の販売等に従事する専門家は、販売する医薬品の使用状況にも留意する必要があるとされています。
試験で覚えておきたいポイント
① 心臓や血管に作用する医薬品
→ 頭痛、めまい、浮動感、不安定感など
② 浮動感
→ 体がふわふわと宙に浮いたような感じ
③ 不安定感
→ 体がぐらぐらするような感じ
④ 症状が現れた場合
→ 原因と考えられる医薬品の使用を中止
→ 症状によっては医師の診療を受ける
⑤ 長期連用・過量服用など
→ 倦怠感、虚脱感など
⑥ 登録販売者
→ 医薬品の使用状況にも注意する
試験で間違えやすいポイント
「浮動感」と「不安定感」を逆にしない
浮動感は「ふわふわ」、不安定感は「ぐらぐら」と覚えると整理しやすくなります。
「通常の用法・用量なら副作用は起こらない」と決めつけない
今回の「その他」では長期連用や過量服用などの不適正な使用による症状が示されていますが、副作用は適正使用時にも起こり得ます。副作用を不適正使用だけの問題と考えないことが重要です。
「症状が出たら使用を継続する」は誤り
原因と考えられる医薬品の使用を中止し、症状によっては医師の診療を受けることが基本です。
予想問題
問1
心臓や血管に作用する医薬品によって生じることがある症状として、正しいものはどれか。
① 発疹、脱毛、皮膚の乾燥
② 頭痛、めまい、浮動感、不安定感
③ 黄疸、褐色尿、白色便
④ 血尿、排尿痛、残尿感
答え:②
解説
心臓や血管に作用する医薬品により、頭痛、めまい、浮動感、不安定感などが生じることがあります。
今回の「その他」で重要な組み合わせなので、そのまま覚えておきましょう。
問2
「浮動感」の説明として正しいものはどれか。
① 体がふわふわと宙に浮いたような感じ
② 体がぐらぐらするような感じ
③ 皮膚が熱く感じる状態
④ 視界が暗くなる状態
答え:①
解説
浮動感=体がふわふわと宙に浮いたような感じです。
一方、不安定感=体がぐらぐらする感じです。
「ふわふわ=浮動感」「ぐらぐら=不安定感」と覚えておきましょう。
問3
医薬品の長期連用や過量服用などの不適正な使用によって生じることがある症状として、正しいものはどれか。
① 倦怠感や虚脱感
② 難聴や耳鳴り
③ 黄疸や褐色尿
④ 血尿や排尿痛
答え:①
解説
医薬品を長期連用したり、過量服用したりするなどの不適正な使用によって、倦怠感や虚脱感を生じることがあります。
「長期連用・過量服用→倦怠感・虚脱感」は重要な組み合わせです。
問4
心臓や血管に作用する医薬品の使用後に頭痛やめまいなどが現れた場合の対応として、正しいものはどれか。
① 症状が軽ければ必ず使用を継続する
② 原因と考えられる医薬品の使用を中止する
③ 使用量を増やして症状の変化を確認する
④ 他の医薬品を追加して必ず様子を見る
答え:②
解説
症状が現れた場合は、原因と考えられる医薬品の使用を中止します。
そのうえで、症状によっては医師の診療を受けるなどの対応が必要です。
問5
登録販売者などの医薬品販売に従事する専門家の対応として、正しいものはどれか。
① 販売後の医薬品の使用状況には注意する必要はない
② 医薬品の使用状況にも留意する必要がある
③ 長期連用はすべて安全なので注意する必要はない
④ 過量服用であっても購入者の判断に任せればよい
答え:②
解説
医薬品の販売等に従事する専門家は、販売する医薬品の使用状況にも留意する必要があります。
特に、長期連用や過量服用などの不適正な使用がないかという視点は重要です。
まとめ
今回の「精神神経系に現れる副作用・その他」は、覚えるポイントを絞ることができます。
心臓や血管に作用する医薬品
→ 頭痛・めまい・浮動感・不安定感
浮動感
→ ふわふわと宙に浮いたような感じ
不安定感
→ 体がぐらぐらする感じ
長期連用・過量服用など
→ 倦怠感・虚脱感
症状が現れた場合
→ 原因と考えられる医薬品の使用を中止
→ 症状によっては医師の診療を受ける
この範囲は出題された場合に確実に得点できるよう、「浮動感=ふわふわ」「不安定感=ぐらぐら」を中心に整理しておきましょう。

