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登録販売者試験 第3章完全攻略㉜|滋養強壮保健薬のビタミン・カルシウム・アミノ酸・生薬を徹底解説

滋養強壮保健薬とは

滋養強壮保健薬は、体調不良を生じやすい状態や体質の改善、特定の栄養素の不足による症状の改善・予防などを目的として、ビタミン成分、カルシウム、アミノ酸、生薬成分などが配合された医薬品です。

同じようにビタミンなどの補給を目的とするものには、医薬部外品の保健薬もあります。

ただし、医薬部外品の保健薬で認められる効能・効果は、滋養強壮、虚弱体質の改善、病中・病後の栄養補給などに限られます。

一方、神経痛、筋肉痛、関節痛、しみ・そばかすなどの特定部位の症状に対する効能・効果は、医薬品においてのみ認められています。([厚生労働省](https://www.mhlw.go.jp/content/001692424.pdf))

医薬品と医薬部外品の違い

項目 医薬品 医薬部外品の保健薬
主な目的 体調不良を生じやすい状態や体質の改善、特定の栄養素不足による症状の改善・予防など 滋養強壮、虚弱体質の改善、病中・病後の栄養補給など
特定部位の症状 神経痛、筋肉痛、関節痛、しみ・そばかす等も認められる 認められる効能・効果が限定される
生薬成分 カシュウ、ゴオウ、ゴミシ、ジオウ、ロクジョウ等が認められる これらは認められていない
ビタミン 1日最大量が規定値を超えるものもある 人体に対する作用が緩和なものに限られる

「滋養強壮だから全部医薬部外品」ではありません。

特定部位の症状に対する効能・効果や、一定量を超えるビタミン成分、生薬成分の違いなどから、医薬品と医薬部外品を区別することが重要です。

ビタミン主薬製剤とは

滋養強壮保健薬のうち、1種類以上のビタミンを主薬とし、そのビタミンについて有効性が期待される症状の改善及びその補給に用いることを目的とする内服薬を、ビタミン主薬製剤、いわゆるビタミン剤といいます。

ビタミンは、微量で体内の代謝に重要な働きを担う一方、体内で自ら十分に産生できないため、外部から摂取する必要がある化合物です。

これに対して、微量でビタミンと同様に働いたり、ビタミンの働きを助けたりする化合物は、ビタミン様物質と呼ばれます。

なお、ビタミンは多く摂取すれば症状の改善が早まるわけではありません。特に脂溶性ビタミンでは、過剰摂取によって過剰症を生じるおそれがあります。([厚生労働省](https://www.mhlw.go.jp/content/001692424.pdf))

ビタミンA

ビタミンAは、夜間視力を維持したり、皮膚や粘膜の機能を正常に保ったりするために重要な栄養素です。

ビタミンA主薬製剤には、レチノール酢酸エステル、レチノールパルミチン酸エステル、ビタミンA油、肝油などが主薬として配合されます。

目の乾燥感、夜盲症(とり目、暗所での見えにくさ)の症状の緩和や、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時、発育期などのビタミンAの補給に用いられます。

ビタミンAの上限

一般用医薬品におけるビタミンAの1日分量は4,000国際単位が上限となっています。

一方、妊娠3ヶ月前から妊娠3ヶ月までの間にビタミンAを1日10,000国際単位以上摂取した妊婦から生まれた新生児において、先天異常の割合が上昇したとの報告があります。

そのため、妊娠3ヶ月以内の妊婦、妊娠していると思われる女性、妊娠を希望する女性では、医薬品以外からの摂取も含め、ビタミンAの過剰摂取に注意する必要があります。

β-カロテンとの違い

人参などの野菜類に含まれるβ-カロテンは、体内に入ると必要な分だけがビタミンAに転換されるため、ビタミンAの過剰摂取につながる心配はないとされています。

ビタミンD

ビタミンDは、腸管でのカルシウム吸収と尿細管でのカルシウム再吸収を促し、骨の形成を助ける栄養素です。

ビタミンD主薬製剤には、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなどが主薬として配合されます。

骨歯の発育不良、くる病の予防、妊娠・授乳期、発育期、老年期のビタミンDの補給などに用いられます。

ビタミンDの過剰症

ビタミンDの過剰症として、高カルシウム血症、異常石灰化が知られています。

高カルシウム血症の初期症状として、

  • 便秘
  • 吐きけ・嘔吐
  • 腹痛
  • 食欲減退
  • 多尿

などが現れることがあります。

ビタミンE

ビタミンEは、体内の脂質を酸化から守り、細胞の活動を助ける栄養素で、血流を改善させる作用もあります。

ビタミンE主薬製剤には、トコフェロール、トコフェロールコハク酸エステル、トコフェロール酢酸エステルなどが主薬として配合されます。

末梢血管障害による肩・首すじのこり、手足のしびれ・冷え、しもやけの症状の緩和、更年期における肩・首すじのこり、冷え、手足のしびれ、のぼせ・ほてり、月経不順などに用いられるほか、老年期におけるビタミンEの補給にも用いられます。

ビタミンEと不正出血

ビタミンEは下垂体や副腎系に作用して、ホルモン分泌の調節に関与するとされています。

そのため、ときに生理が早く来たり、経血量が多くなったりすることがあります。

この現象は内分泌のバランス調整による一時的なものですが、出血が長く続く場合には不正出血など他の原因も考えられるため、医療機関を受診して専門医の診療を受けるなどの対応が必要です。

ビタミンB1

ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用があります。

また、腸管運動を促進する働きもあります。

ビタミンB1主薬製剤には、

  • チアミン塩化物塩酸塩
  • チアミン硝化物
  • ビスチアミン硝酸塩
  • チアミンジスルフィド
  • フルスルチアミン塩酸塩
  • ビスイブチアミン

などが主薬として配合されます。

神経痛、筋肉痛・関節痛、手足のしびれ、便秘、眼精疲労などの症状の緩和、脚気、肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時におけるビタミンB1の補給などに用いられます。

ビタミンB2

ビタミンB2は、脂質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素です。

ビタミンB2主薬製剤には、

  • リボフラビン酪酸エステル
  • フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム
  • リボフラビンリン酸エステルナトリウム

などが主薬として配合されます。

口角炎、口唇炎、口内炎、舌の炎症、湿疹・皮膚炎、かぶれ、ただれ、にきび・吹き出物、肌あれ、赤ら顔に伴う顔のほてり、目の充血、目の痒みなどの症状の緩和や、肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時の補給などに用いられます。

ビタミンB2で尿が黄色くなる

ビタミンB2を摂取すると、尿が黄色くなることがあります。

試験では、ビタミンB2の摂取による尿の色の変化を副作用と誤認させる問題に注意しましょう。

ビタミンB6

ビタミンB6は、タンパク質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の健康維持、神経機能の維持に重要な栄養素です。

ビタミンB6主薬製剤には、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキサールリン酸エステルなどが主薬として配合されます。

口角炎、口唇炎、口内炎、舌の炎症、湿疹・皮膚炎、かぶれ、ただれ、にきび・吹き出物、肌あれ、手足のしびれなどの症状の緩和や、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時におけるビタミンB6の補給などに用いられます。

ビタミンB12

ビタミンB12は、赤血球の形成を助け、神経機能を正常に保つために重要な栄養素です。

シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン塩酸塩などとして、ビタミン主薬製剤や貧血用薬などに配合されます。

ビタミンC

ビタミンCは、体内の脂質を酸化から守る抗酸化作用を示し、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素です。

また、メラニンの産生を抑える働きもあるとされています。

ビタミンC主薬製剤には、

  • アスコルビン酸
  • アスコルビン酸ナトリウム
  • アスコルビン酸カルシウム

などが主薬として配合されます。

しみ、そばかす、日焼け・かぶれによる色素沈着の症状の緩和、歯ぐきからの出血・鼻血の予防、肉体疲労時、病中病後の体力低下時、老年期におけるビタミンCの補給などに用いられます。

その他のビタミン成分

皮膚や粘膜などの機能を維持することを助ける栄養素として、

  • ナイアシン(ニコチン酸アミド、ニコチン酸)
  • パントテン酸カルシウム
  • ビオチン

などが配合される場合があります。

カルシウム成分

カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。

さらに、筋肉の収縮、血液凝固、神経機能にも関与しています。

カルシウム主薬製剤には、

  • クエン酸カルシウム
  • グルコン酸カルシウム
  • 乳酸カルシウム
  • 沈降炭酸カルシウム

などが主薬として配合され、虚弱体質、腺病質における骨歯の発育促進、妊娠・授乳期の骨歯の脆弱予防などに用いられます。

カルシウムの過剰症

カルシウムの過剰症として、高カルシウム血症が知られています。

カルシウム成分は、カルシウム補給を目的としない胃腸薬などにも配合されているため、複数の医薬品を併用する場合には、カルシウムを過剰に摂取しないよう注意が必要です。

アミノ酸成分等

システイン

システインは、髪や爪、肌などに存在するアミノ酸の一種です。

皮膚におけるメラニンの生成を抑えるとともに、皮膚の新陳代謝を活発にしてメラニンの排出を促す働きがあるとされています。

また、肝臓においてアルコールを分解する酵素の働きを助け、アセトアルデヒドの代謝を促す働きがあるとされています。

システイン又はシステイン塩酸塩を主薬とする製剤は、しみ・そばかす・日焼けなどの色素沈着症、全身倦怠、二日酔い、にきび、湿疹、蕁麻疹、かぶれなどの症状の緩和に用いられます。

アミノエチルスルホン酸(タウリン)

アミノエチルスルホン酸(タウリン)は、筋肉、脳、心臓、目、神経など体のあらゆる部分に存在し、細胞の機能が正常に働くために重要な物質です。

肝臓機能を改善する働きがあるとされ、滋養強壮保健薬などに配合されている場合があります。

アスパラギン酸ナトリウム

アスパラギン酸が、生体におけるエネルギーの産生効率を高めるとされ、骨格筋に溜まった乳酸の分解を促すなどの働きを期待して用いられます。

その他の成分

ヘスペリジン

ヘスペリジンはビタミン様物質の一つで、ビタミンCの吸収を助けるなどの作用があるとされ、滋養強壮保健薬のほか、かぜ薬などにも配合される場合があります。

コンドロイチン硫酸

コンドロイチン硫酸は軟骨組織の主成分で、軟骨成分の形成及び修復に関与するとされています。

コンドロイチン硫酸ナトリウムとして、関節痛、筋肉痛等の改善を促す作用を期待して、ビタミンB1等と組み合わせて配合される場合があります。

グルクロノラクトン

グルクロノラクトンは肝臓の働きを助け、肝血流を促進する働きがあり、全身倦怠感や疲労時の栄養補給を目的として配合される場合があります。

ガンマ-オリザノール

ガンマ-オリザノールは、米油や米胚芽油から見出された成分で、抗酸化作用を示します。

ビタミンEなどと組み合わせて配合される場合があります。

滋養強壮に用いられる代表的な生薬

ニンジン、ジオウ、トウキ、センキュウが規定値以上配合されている生薬主薬保健薬では、虚弱体質、肉体疲労、病中病後(又は病後の体力低下)のほか、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症における滋養強壮の効能が認められています。

また、数種類の生薬をアルコールで抽出した薬用酒も、滋養強壮を目的として用いられます。

薬用酒は血行を促進する作用があることから、手術や出産の直後等で出血しやすい人では使用を避ける必要があります。

また、アルコールを含有するため、服用後は乗り物又は機械類の運転操作等を避ける必要があります。

ニンジン

ニンジンはウコギ科のオタネニンジンを基原とする生薬です。

別名として高麗人参、朝鮮人参とも呼ばれます。

神経系の興奮や副腎皮質の機能亢進等の作用により、外界からのストレス刺激に対する抵抗力や新陳代謝を高めるとされています。

インヨウカク・ハンピ

インヨウカク、ハンピは、強壮、血行促進、強精(性機能の亢進)などの作用を期待して用いられます。

ヨクイニン

ヨクイニンはハトムギの種皮を除いた種子を基原とする生薬です。

肌荒れやいぼに用いられるほか、ビタミンB2主薬製剤やビタミンB6主薬製剤、瀉下薬などの補助成分として配合される場合があります。

その他の生薬

主に強壮作用を期待して、次のような生薬成分が配合される場合があります。

生薬 特徴
タイソウ ナツメの果実を基原とする生薬
ゴミシ チョウセンゴミシの果実を基原とする生薬
サンシュユ サンシュユの偽果の果肉を基原とする生薬
サンヤク ヤマノイモ又はナガイモの担根体を基原とする生薬
オウギ キバナオウギ等の根を基原とする生薬
カシュウ 皮膚に用いる薬でも学習した生薬

滋養強壮に用いられる漢方処方製剤

滋養強壮に用いられる主な漢方処方製剤として、十全大補湯、補中益気湯があります。

いずれも構成生薬としてカンゾウを含むため、カンゾウを含む漢方処方製剤に共通する注意事項を確認しておくことが重要です。

漢方処方製剤は、症状の原因となる体質の改善を主眼としているため、比較的長期間、1か月位服用されることがあります。

十全大補湯

体力虚弱なものの病後・術後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血に適すとされます。

胃腸の弱い人では、胃部不快感などの副作用が現れやすい等、不向きとされています。

まれに重篤な副作用として、肝機能障害を生じることがあります。

補中益気湯

体力虚弱で、元気がなく、胃腸の働きが衰えて疲れやすいものの、虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、ねあせ、感冒などに適すとされます。

まれに重篤な副作用として、間質性肺炎、肝機能障害を生じることが知られています。

滋養強壮保健薬は多く飲めばよいわけではない

滋養強壮保健薬は、多く摂取したからといって症状の改善が早まるものではなく、滋養強壮の効果が高まるものでもありません。

特にビタミンやカルシウムなどは、複数の医薬品に重複して配合されている場合があります。

したがって、複数の保健薬や一般用医薬品を使用している場合には、同じ栄養素や成分を重複して摂取していないかを確認することが重要です。

1か月使用しても改善しない場合

滋養強壮保健薬は、ある程度継続して使用することによって効果が得られる性質の医薬品です。

しかし、1か月位服用しても症状の改善がみられない場合には、栄養素の不足以外の要因が考えられます。

そのため、漫然と使用を継続せず、症状によっては医療機関を受診するなどの適切な対応が重要です。

肩・首筋のこりや神経痛に注意

肩・首筋のこり、関節痛、筋肉痛、神経痛、手足のしびれは、ナトリウムやカリウムなどの電解質バランスの乱れによっても生じることがあります。

また、痛みなどを感じる部位が、実際に問題となっている部位と必ずしも一致しない場合があります。

症状が慢性化している場合には、滋養強壮保健薬だけで対処を続けず、医師の診療を受けるなどの対応が必要です。

目の乾燥・眼精疲労・充血にも注意

目の乾燥感、眼精疲労、目の充血は、単なる栄養不足ではなく、涙腺の異常やシェーグレン症候群のような全身疾患が原因となっている場合があります。

そのため、これらの症状が続く場合には、医療機関を受診して専門医の診療を受けるなどの対応が必要です。

口内炎・口角炎・口唇炎・舌炎にも注意

口内炎、口角炎、口唇炎、舌炎などは、水痘・帯状疱疹の感染が再燃・鎮静を繰り返している場合があります。

重症化した場合には、医師の診療を受ける必要があります。

しみ・そばかす・色素沈着に注意

しみ、そばかす、日焼け・かぶれによる色素沈着に対して滋養強壮保健薬などが用いられる場合があります。

しかし、皮膚にある色素の点、特に黒又は濃い色のものが次第に大きくなったり、形や色が変化したりする場合には、悪性黒色腫のような重大な病気の可能性があります。

このような場合には、早期に医療機関を受診して専門医の診療を受けることが重要です。

滋養強壮保健薬の重要ポイント一覧

成分・項目 重要ポイント
滋養強壮保健薬 体調不良を生じやすい状態・体質の改善、栄養素不足による症状の改善・予防等
ビタミン主薬製剤 1種類以上のビタミンを主薬とする内服薬
ビタミンA 夜間視力、皮膚・粘膜。一般用医薬品では1日4,000国際単位が上限
ビタミンA 妊娠3ヶ月以内等では過剰摂取に注意
ビタミンD カルシウム吸収・再吸収を促し骨形成を助ける
ビタミンD過剰 高カルシウム血症・異常石灰化
ビタミンE 抗酸化、血流改善、更年期・末梢血管障害などに用いる
ビタミンE 出血が長引く場合は不正出血など他の原因を考える
ビタミンB1 糖質からのエネルギー産生、神経機能、腸管運動
ビタミンB2 脂質代謝、皮膚・粘膜。尿が黄色くなることがある
ビタミンB6 タンパク質代謝、皮膚・粘膜、神経機能
ビタミンB12 赤血球形成、神経機能
ビタミンC 抗酸化、皮膚・粘膜、メラニン産生抑制
カルシウム 骨・歯、筋収縮、血液凝固、神経機能
カルシウム過剰 高カルシウム血症
システイン メラニン生成抑制・排出、アセトアルデヒド代謝を助ける
タウリン 細胞機能、肝臓機能改善
アスパラギン酸ナトリウム エネルギー産生効率、乳酸分解
ヘスペリジン ビタミンCの吸収を助ける等
コンドロイチン硫酸 軟骨成分の形成・修復
グルクロノラクトン 肝臓の働き、肝血流、疲労時の栄養補給
ニンジン ストレス刺激への抵抗力・新陳代謝を高める
インヨウカク・ハンピ 強壮、血行促進、強精
ヨクイニン 肌荒れ、いぼ
十全大補湯 体力虚弱、病後・術後、疲労倦怠、食欲不振等。肝機能障害に注意
補中益気湯 虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱等。間質性肺炎・肝機能障害に注意
受診勧奨 1か月位使用しても改善しなければ受診

ここは絶対に覚えたい!

滋養強壮保健薬 → 多く飲めば効果が早まるわけではない

脂溶性ビタミン → 過剰摂取による過剰症に注意

ビタミンA → 夜間視力・皮膚・粘膜 → 1日4,000国際単位が一般用医薬品の上限

妊娠3ヶ月以内など → ビタミンAの過剰摂取に注意

ビタミンD → カルシウム吸収・再吸収 → 骨形成

ビタミンD過剰 → 高カルシウム血症・異常石灰化

ビタミンE → 血流改善 → 冷え・しびれ・更年期症状など

ビタミンB1 → 糖質からのエネルギー産生・神経機能

ビタミンB2 → 脂質代謝・皮膚粘膜 → 尿が黄色くなることがある

ビタミンB6 → タンパク質代謝・皮膚粘膜・神経機能

ビタミンB12 → 赤血球形成・神経機能

ビタミンC → 抗酸化・皮膚粘膜・メラニン産生抑制

カルシウム → 骨・歯+筋収縮・血液凝固・神経機能

システイン → メラニン生成抑制・排出+アセトアルデヒド代謝

タウリン → 肝臓機能改善

薬用酒 → 出血しやすい人は避ける・服用後は運転操作を避ける

滋養強壮保健薬 → 1か月位で改善しなければ受診

色素の点が大きくなる・形や色が変化 → 悪性黒色腫などを考え受診

予想問題

問1

滋養強壮保健薬は、体調不良を生じやすい状態や体質の改善、特定の栄養素の不足による症状の改善又は予防などを目的とする医薬品である。

解説

正しい。滋養強壮保健薬には、ビタミン成分、カルシウム、アミノ酸、生薬成分などが配合されます。

問2

医薬部外品の保健薬では、神経痛、筋肉痛、関節痛、しみ・そばかすなどの特定部位の症状に対する効能・効果が認められている。

解説

誤り。神経痛、筋肉痛、関節痛、しみ・そばかすなどの特定部位の症状に対する効能・効果は、医薬品においてのみ認められています。

問3

ビタミンは多く摂取するほど、適用となっている症状の改善が早くなる。

解説

誤り。ビタミン成分等は、多く摂取したからといって症状の改善が早まるものではありません。特に脂溶性ビタミンでは、過剰摂取による過剰症に注意が必要です。

問4

一般用医薬品におけるビタミンAの1日分量は4,000国際単位が上限であり、妊娠3ヶ月以内の妊婦等では過剰摂取に注意する。

解説

正しい。妊娠3ヶ月前から妊娠3ヶ月までの間のビタミンAの過剰摂取について、先天異常の割合が上昇したとの報告があります。

問5

ビタミンDの過剰症として、高カルシウム血症や異常石灰化が知られている。

解説

正しい。ビタミンDはカルシウム代謝に関与するため、過剰摂取によって高カルシウム血症や異常石灰化を生じることがあります。

問6

ビタミンB2を摂取すると尿が黄色くなることがある。

解説

正しい。ビタミンB2の摂取により、尿が黄色くなることがあります。

問7

カルシウムは骨や歯の形成だけに関与し、筋肉の収縮や血液凝固、神経機能には関与しない。

解説

誤り。カルシウムは骨や歯の形成だけでなく、筋肉の収縮、血液凝固、神経機能にも関与しています。

問8

システインは、皮膚におけるメラニンの生成を抑えるとともに、メラニンの排出を促す働きがあるとされる。

解説

正しい。システインには、メラニンの生成抑制や皮膚の新陳代謝を活発にしてメラニンの排出を促す働きがあるとされています。

問9

薬用酒はアルコールを含有するが、服用後の乗り物や機械類の運転操作には影響しない。

解説

誤り。薬用酒はアルコールを含有するため、服用後は乗り物又は機械類の運転操作等を避ける必要があります。また、血行を促進する作用があるため、手術や出産の直後等で出血しやすい人では使用を避けます。

問10

滋養強壮保健薬を1か月位服用しても症状の改善がみられない場合でも、栄養不足が原因と考えてそのまま使用を続ける。

解説

誤り。1か月位服用しても改善がみられない場合には、栄養素の不足以外の要因が考えられます。漫然と使用を継続せず、症状によっては医療機関を受診します。

まとめ

滋養強壮保健薬では、まず「多く飲めば効きやすいわけではない」という基本を押さえましょう。

成分では、ビタミンA・D・E・B1・B2・B6・B12・C、カルシウム、システイン、タウリンなどの働きを整理することが重要です。

特に試験では、ビタミンAの4,000国際単位、妊娠時の過剰摂取、ビタミンDの高カルシウム血症、ビタミンB2による尿の黄色化など、数字や具体的な症状を問われる可能性があります。

生薬では、ニンジン、インヨウカク、ハンピ、ヨクイニンなどを押さえ、薬用酒については出血しやすい人・運転操作に注意します。

漢方処方製剤では、十全大補湯と補中益気湯はいずれもカンゾウを含むことを覚えておきましょう。

受診勧奨では、1か月位使用しても改善しない場合、慢性化した痛みやしびれ、目の症状、重症化した口内炎、変化する色素斑などを見逃さないことが重要です。

参考資料

厚生労働省「登録販売者試験問題の作成に関する手引き(令和8年4月)」

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