女性は、女性ホルモンの変化などに伴って、さまざまな心身の不調を感じることがあります。
特に更年期や生理前には、ほてり、のぼせ、冷え、疲れやすさ、イライラ、気分の落ち込み、むくみなど、複数の症状が現れることがあります。
こうした女性特有の不調に対して、漢方薬が用いられることがあります。
この記事では、更年期や生理前に起こりやすい症状と、女性の不調に漢方薬がどのように用いられるのかを解説します。
更年期とは?
更年期とは、一般的に閉経を挟んだ前後約10年間の期間を指します。
この時期には女性ホルモンの変化などに伴って、心身にさまざまな変化が現れることがあります。
症状の種類や程度には個人差が大きく、一つの症状だけではなく、複数の症状が重なって現れることもあります。
一般用漢方製剤でも、更年期障害を効能・効果とする処方があります。
ただし、「更年期ならこの漢方薬」というように一律に決まるものではありません。
体力や体質、症状の現れ方などを考慮して、適した漢方薬を選ぶことが重要です。
更年期にみられる主な症状
ほてり・のぼせなどの症状
- ほてり・のぼせ
- 汗をかきやすい
- 手足の冷え
- 動悸
- 息切れ
- 疲れやすい
精神・神経系の症状
- 頭痛
- イライラ
- めまい
- 立ちくらみ
- 怒りやすい
- 眠れない
- 気力が出ない
- 気分が落ち込む
- 耳鳴り
- 不安感
- 物忘れが気になる
肩こり・腰痛などの症状
- 肩こり
- 腰痛
- 手足の痛み
- むくみ
このように、更年期にみられる症状は多岐にわたります。
そのため、「更年期だから仕方がない」と自己判断せず、症状が強い場合や長く続いている場合は、医療機関への相談も検討しましょう。
生理前に起こる不調とは?
生理前には、心と体のさまざまな不調が現れることがあります。
こうした症状が月経前に繰り返し現れ、月経が始まると軽くなる場合は、月経前症候群(PMS)が考えられます。
PMSでは、精神的な症状と身体的な症状の両方が現れることがあります。
精神的な症状
- イライラ
- 気分の落ち込み
- 不安感
- 眠気
- 集中しにくい
- 不眠
身体的な症状
- のぼせ
- めまい
- 倦怠感
- むくみ
- 乳房の張りや痛み
- 腹痛
- 頭痛
- 腰痛
- 便秘
- 食欲の変化
PMSの症状には個人差があり、毎回同じ症状が現れる人もいれば、月によって症状が異なる人もいます。
また、症状が強く、日常生活に支障が出る場合には、医療機関で相談することが大切です。
女性の不調に漢方薬が使われることがある
漢方薬は、症状だけでなく、体質や体力、症状の現れ方などを考慮して選ぶことが特徴です。
一般用漢方製剤の中にも、更年期障害、月経不順、月経困難などを効能・効果とする処方があります。
例えば、加味逍遙散、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸など、女性の月経や更年期に関連する症状に用いられる漢方処方があります。
ただし、同じ更年期の症状や生理前の症状があるからといって、誰にでも同じ漢方薬が適しているわけではありません。
体質や症状の組み合わせなどによって適する漢方薬が異なるため、効能・効果だけを見て選ぶのではなく、自分に合っているかを確認することが大切です。
更年期の症状なら何でも漢方薬でよい?
更年期に起こる症状だと思っていても、別の病気が原因となっている可能性があります。
例えば、強い動悸や息切れ、長く続く頭痛、出血など、気になる症状がある場合には、単純に「更年期の症状」と決めつけないことが大切です。
症状が強い場合や長期間続いている場合、日常生活に支障が出ている場合には、医療機関への相談を検討しましょう。
生理前の不調は記録しておくと分かりやすい
生理前の症状が毎月繰り返している場合は、症状が出た日や症状の程度を記録しておくのも一つの方法です。
月経周期と症状の関係を記録することで、自分の症状がいつ頃から現れ、月経が始まるとどう変化するのかを把握しやすくなります。
医療機関を受診する場合にも、症状の記録が参考になることがあります。
漢方薬を選ぶときは薬剤師・登録販売者に相談
ドラッグストアなどでは、さまざまな漢方薬を購入できます。
しかし、漢方薬は「女性向け」「更年期向け」というだけで選べばよいわけではありません。
現在の症状、体質、体力、ほかに気になる症状、服用している医薬品などを確認したうえで選ぶことが大切です。
自分に合う漢方薬が分からない場合は、薬剤師または登録販売者に相談しましょう。
また、すでに医療機関で治療を受けている場合や、複数の医薬品を使用している場合には、自己判断で漢方薬を追加せず、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
まとめ
更年期や生理前には、ほてり、のぼせ、冷え、疲れやすさ、イライラ、気分の落ち込み、むくみなど、さまざまな症状が現れることがあります。
こうした女性特有の不調に用いられる漢方薬もありますが、「更年期ならこの漢方」「生理前ならこの漢方」と一律に決まっているわけではありません。
漢方薬は、症状だけでなく体質や体力、症状の現れ方などを考慮して選ぶことが重要です。
症状が強い場合や長く続いている場合、日常生活に支障が出ている場合は、自己判断で漢方薬を飲み続けず、医療機関への相談も検討しましょう。
ドラッグストアで漢方薬を選ぶ場合は、薬剤師や登録販売者に相談し、自分の症状や体質に合ったものを選ぶことが大切です。

