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登録販売者試験 第3章完全攻略⑬|口腔咽喉薬・うがい薬の配合成分と正しい使い方

口腔咽喉薬・うがい薬とは

口腔咽喉薬は、口腔内や咽頭部の粘膜に局所的に作用し、炎症による痛みや腫れなどの症状を緩和することを主な目的とする医薬品です。

トローチ剤やドロップ剤、口腔内に噴霧・塗布して使用する外用液剤などがあります。

一方、含嗽薬(うがい薬)は、口腔や咽頭の殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去などを目的として使用する外用液剤です。

含嗽薬には、水で用時希釈または溶解して使用するものが多くあります。

登録販売者試験では、口腔咽喉薬と含嗽薬の違い、抗炎症成分、殺菌消毒成分、トローチ・ドロップの使い方、うがい薬の使い方が重要です。

口腔咽喉薬と含嗽薬の違い

種類 主な目的 代表的な剤形・使用方法
口腔咽喉薬 口腔・咽頭の炎症による痛み、腫れなどの緩和 トローチ、ドロップ、噴霧・塗布する外用液剤など
含嗽薬 口腔・咽頭の殺菌、消毒、洗浄、口臭の除去など 水で希釈・溶解してうがい

口腔咽喉薬と含嗽薬は、どちらも口や喉に使用しますが、目的や使い方が異なります。

口腔咽喉薬に鎮咳去痰薬の成分は含まれる?

口腔咽喉薬には、口腔や咽頭の局所的な症状に対して使用する成分が配合されます。

一方、鎮咳成分、気管支拡張成分、去痰成分が配合されている場合には、分類上は鎮咳去痰薬として扱われます。

「喉に使う薬だから口腔咽喉薬」という単純な分類ではない点が重要です。

口腔咽喉薬・含嗽薬の一般的な注意

口腔咽喉薬や含嗽薬は、口腔内や咽頭における局所的な作用を目的とする医薬品です。

しかし、成分の一部が口腔や咽頭の粘膜から吸収され、循環血流中へ移行して全身的な影響を生じることがあります。

そのため、「うがい薬だから全身には影響しない」と考えるのは誤りです。

口腔内にひどいただれがある場合

口内炎などによって口腔内にひどいただれがある人では、医薬品による刺激感などが現れやすくなります。

さらに、成分が粘膜から吸収されやすくなるため、全身的な影響も生じやすくなることがあります。

① 炎症を和らげる成分

喉の炎症による声がれ、喉の荒れ、喉の不快感、喉の痛み、喉の腫れなどを鎮める目的で、抗炎症成分が配合されることがあります。

代表的な成分は、次のとおりです。

  • グリチルリチン酸二カリウム
  • トラネキサム酸
  • アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)

グリチルリチン酸二カリウム

グリチルリチン酸二カリウムは、炎症を和らげる目的で配合されます。

カンゾウに含まれるグリチルリチン酸に関連する成分であり、過量摂取によって偽アルドステロン症を起こすおそれがあります。

ほかのカンゾウ含有医薬品やグリチルリチン酸を含む医薬品との重複にも注意が必要です。

トラネキサム酸

トラネキサム酸は、炎症を抑える目的で口腔咽喉薬などに配合されます。

喉の腫れや痛みなどを伴う炎症症状を和らげる目的で使用されます。

アズレンスルホン酸ナトリウム

アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)は、炎症を生じた粘膜組織の修復を促す作用を期待して配合されることがあります。

「殺菌する成分」ではなく、炎症を起こした粘膜の修復を助ける成分として覚えておきましょう。

② 殺菌消毒成分

口腔内や喉に付着した細菌などの微生物を死滅させたり、その増殖を抑えたりする目的で、殺菌消毒成分が用いられます。

代表的な成分には、次のものがあります。

  • セチルピリジニウム塩化物
  • デカリニウム塩化物
  • ベンゼトニウム塩化物
  • ポビドンヨード
  • ヨウ化カリウム
  • ヨウ素
  • クロルヘキシジングルコン酸塩
  • クロルヘキシジン塩酸塩
  • チモール

試験では、これらをすべて個別に暗記するより、まず「殺菌・消毒成分」としてグループで整理すると覚えやすくなります。

ヨウ素系殺菌消毒成分

ヨウ素系の殺菌消毒成分として、ポビドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素などがあります。

ヨウ素系成分を含むうがい薬では、使用者の状態によって注意が必要です。

特に甲状腺疾患の治療を受けている人などでは、使用前に医師や薬剤師などへ相談することが重要です。

含嗽薬(うがい薬)の正しい使い方

含嗽薬は、水で用時希釈または溶解して使用するものが多くあります。

このとき重要なのが、薬液の濃度を適切にすることです。

濃すぎても薄すぎても、十分な効果が得られないことがあります。

一般的なうがいの方法

一般的には、薬液を10~20mL程度口に含み、顔を上向きにします。

そして、咽頭の奥まで薬液が行き渡るようにガラガラとうがいを繰り返してから吐き出し、それを数回繰り返すことが効果的とされています。

一度に大量の薬液を使用したり、飲み込んだりするものではありません。

うがい後すぐの食事に注意

含嗽薬を使用した直後に食事をすると、殺菌消毒効果が薄れやすくなります。

したがって、うがい薬を使用した直後の食事は避けることが重要です。

トローチ・ドロップの使い方

トローチ剤やドロップ剤は、口腔内や咽頭部に有効成分を行き渡らせることが重要です。

そのため、口中に含み、噛まずにゆっくり溶かすように使用します。

噛み砕いて飲み込んでしまうと、局所的な効果は十分に期待できません。

口腔咽喉用スプレーの使い方

噴射式の液剤では、使用方法にも注意が必要です。

息を吸いながら噴射すると、薬液が気管支や肺に入り込むおそれがあります。

そのため、軽く息を吐きながら噴射することが望ましいとされています。

口腔咽喉薬・含嗽薬の医薬部外品

有効成分が生薬成分、グリチルリチン酸二カリウム、セチルピリジニウム塩化物等のみからなる製品で、一定の範囲の効能・効果に限られるものについては、医薬品ではなく医薬部外品として扱われるものがあります。

試験では、「口腔咽喉薬や含嗽薬はすべて医薬品である」と断定する選択肢に注意しましょう。

口腔咽喉薬・含嗽薬の重要ポイント

項目 重要ポイント
口腔咽喉薬 口腔・咽頭の炎症による痛みや腫れなどを緩和
含嗽薬 殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去などを目的とする
抗炎症成分 グリチルリチン酸二カリウム、トラネキサム酸など
粘膜修復 アズレンスルホン酸ナトリウム
殺菌消毒 セチルピリジニウム塩化物、ポビドンヨードなど
うがい薬の濃度 濃すぎても薄すぎても効果が十分得られない
うがい方法 10~20mL程度を口に含み、顔を上向きにして数回うがい
使用直後の食事 殺菌消毒効果が薄れやすい
トローチ・ドロップ 噛まずにゆっくり溶かす
噴射式液剤 息を吸いながら噴射しない
口腔内にひどいただれ 刺激感や全身的な影響が生じやすくなることがある

ここは絶対に覚えたい!

口腔咽喉薬・含嗽薬では、まず「炎症を抑える薬」と「殺菌・消毒する薬」を区別しましょう。

グリチルリチン酸二カリウム・トラネキサム酸 → 抗炎症

アズレンスルホン酸ナトリウム → 粘膜の修復を促す

ポビドンヨード・セチルピリジニウム塩化物など → 殺菌・消毒

使い方では、トローチ・ドロップは噛まずにゆっくり溶かす、うがい薬は10~20mL程度で適切な濃度にし、使用後すぐの食事を避けることを覚えましょう。

また、口腔内にひどいただれがある場合には、成分が吸収されやすくなり、刺激感や全身的な影響が生じやすくなる点も重要です。

予想問題

問1

口腔咽喉薬は、口腔内や咽頭部の粘膜に局所的に作用し、炎症による痛みや腫れなどの症状を緩和することを主な目的とする。

解説

正しい。口腔咽喉薬は、口腔内や咽頭部の粘膜に局所的に作用し、炎症による痛みや腫れなどの症状を緩和することを主な目的とします。

問2

含嗽薬は、口腔や咽頭の殺菌・消毒・洗浄や口臭の除去などを目的として使用される。

解説

正しい。含嗽薬は、口腔及び咽頭の殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去などを目的として使用される外用液剤です。

問3

口腔咽喉薬や含嗽薬は局所に使用する薬なので、成分が循環血流中に移行して全身的な影響を生じることはない。

解説

誤り。成分の一部は口腔や咽頭の粘膜から吸収され、循環血流中に入り、全身的な影響を生じることがあります。

問4

アズレンスルホン酸ナトリウムは、炎症を生じた粘膜組織の修復を促す作用を期待して配合されることがある。

解説

正しい。アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)は、炎症を生じた粘膜組織の修復を促す作用を期待して配合されることがあります。

問5

含嗽薬は、薬液の濃度が濃いほど殺菌消毒効果が高くなるため、できるだけ濃く調製する。

解説

誤り。含嗽薬は、濃度が濃すぎても薄すぎても十分な効果が得られないことがあります。製品の用法・用量に従って適切な濃度に調製します。

問6

含嗽薬は、一般的に10~20mL程度を口に含み、顔を上向きにして咽頭の奥まで薬液が行き渡るようにうがいを繰り返す。

解説

正しい。一般的には薬液を10~20mL程度口に含み、顔を上向きにして咽頭の奥まで薬液が行き渡るようにガラガラを繰り返してから吐き出し、それを数回繰り返します。

問7

含嗽薬を使用した直後に食事をしても、殺菌消毒効果には影響しない。

解説

誤り。含嗽薬の使用後すぐに食事を摂ると、殺菌消毒効果が薄れやすくなります。

問8

トローチ剤やドロップ剤は、口腔内や咽頭部に有効成分を行き渡らせるため、噛まずにゆっくり溶かす。

解説

正しい。トローチ剤やドロップ剤は、口中に含み、噛まずにゆっくり溶かすことが重要です。噛み砕いて飲み込んでしまうと、十分な効果が期待できません。

問9

噴射式の液剤は、薬液を気管支や肺に入れるため、息を吸いながら噴射する。

解説

誤り。息を吸いながら噴射すると、薬液が気管支や肺に入ってしまうおそれがあります。軽く息を吐きながら噴射することが望ましいとされています。

問10

口内炎などにより口腔内にひどいただれがある人では、口腔咽喉薬・含嗽薬による刺激感や全身的な影響が生じやすくなることがある。

解説

正しい。口腔内にひどいただれがある人では、刺激感などが現れやすいほか、成分が循環血流中へ移行しやすくなり、全身的な影響も生じやすくなることがあります。

まとめ

口腔咽喉薬・含嗽薬では、「口腔咽喉薬=炎症による痛みや腫れなどの緩和」「含嗽薬=殺菌・消毒・洗浄など」という違いをまず押さえましょう。

成分では、グリチルリチン酸二カリウム・トラネキサム酸・アズレンスルホン酸ナトリウムの抗炎症・粘膜修復作用、ポビドンヨード・セチルピリジニウム塩化物などの殺菌消毒作用が重要です。

使い方では、トローチ・ドロップは噛まずにゆっくり溶かす、うがい薬は適切な濃度にして10~20mL程度を使用し、使用直後の食事を避ける、噴射式液剤は息を吸いながら使用しないという点を覚えておきましょう。

また、口腔咽喉薬・含嗽薬であっても全身的な影響が生じることがあるため、「局所作用だから安全」と決めつけないことが重要です。

参考資料

厚生労働省「登録販売者試験問題の作成に関する手引き(令和8年4月)」

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