登録販売者試験第2章「人体の働きと医薬品」では、人体を支える骨格系について、その構造と働きを理解することが重要です。
第2章⑨では、骨と関節から構成される骨格系について学びます。
骨格系は、身体を支えるだけでなく、内臓を保護したり、骨格筋と協力して身体を動かしたり、造血やカルシウムなどの貯蔵にも関係しています。
特に、
・骨格系の構造
・骨の構造
・骨質
・骨膜
・骨髄
・関節軟骨
・骨の働き
・身体を支える働き
・臓器を保護する働き
・身体を動かす働き
・造血
・カルシウムなどの貯蔵
・関節の構造
・靱帯
・骨折
は、登録販売者試験で重要なポイントです。
本記事では、骨格系の構造と働きについて、試験で判断しやすいように整理して解説します。
この記事で学べること
この記事では、次の内容を整理します。
・骨格系とは何か
・骨の基本構造
・骨質の働き
・骨膜の働き
・骨髄の働き
・関節軟骨
・骨格系による身体の支持
・内臓の保護
・身体運動への関与
・造血機能
・カルシウムなどの貯蔵
・関節の構造
・靱帯の働き
・骨折
・試験で間違えやすいポイント
・予想問題
骨格系とは
骨格系は、骨と関節から構成され、身体を支える重要な器官系です。
骨と骨が関節によって連結し、骨格筋などと協力することで、身体の姿勢を維持したり、さまざまな運動を行ったりすることができます。
また、骨格は脳や心臓、肺などの重要な臓器を保護する役割も担っています。
骨の基本構造
骨は、硬い組織である骨質と、その表面を覆う骨膜、内部にある骨髄などから構成されています。
骨の接合部には関節軟骨が存在し、関節の動きを滑らかにする働きをしています。
骨質
骨質は、骨の主な部分を構成する硬い組織です。
骨質にはカルシウムやリンなどの無機質が多く含まれており、骨に硬さを与えています。
一方、骨にはコラーゲンなどの有機成分も含まれており、骨に弾力性を与えています。
骨膜
骨膜は、骨の表面を覆う膜です。
骨膜には血管や神経が分布しており、骨への栄養供給や知覚に関係しています。
また、骨膜は骨の成長や修復にも関係しています。
骨髄
骨の内部には骨髄があります。
骨髄には造血機能があり、赤血球、白血球、血小板などの血液細胞がつくられます。
特に、胸骨、肋骨、脊椎、骨盤、大腿骨などでは造血が行われます。
関節軟骨
骨と骨が接合する関節面は、関節軟骨で覆われています。
関節軟骨は弾力性に富んでおり、骨同士が直接ぶつかるのを防ぎ、衝撃を和らげます。
また、関節を滑らかに動かす働きにも関係しています。
骨の働き
骨には、身体を支えること以外にもさまざまな働きがあります。
身体を支える
骨は身体の支柱となり、姿勢を維持します。
頭蓋骨、脊柱、骨盤、四肢の骨などが連結することで、身体全体を支える骨格が形成されています。
臓器を保護する
骨格は、重要な臓器を外部からの衝撃から保護します。
例えば、頭蓋骨は脳を保護し、胸郭は心臓や肺を保護しています。
身体を動かす
骨は、骨格筋と協力して身体の運動を生み出します。
骨格筋が収縮すると腱を介して骨が引っ張られ、関節を動かすことで身体運動が起こります。
血液をつくる
骨髄では、赤血球、白血球、血小板などの血液細胞がつくられます。
この働きを造血といいます。
無機質を貯蔵する
骨にはカルシウムやリンなどの無機質が蓄えられています。
カルシウムは骨や歯の構成成分であるだけでなく、筋肉の収縮や神経の働きなどにも関係しています。
そのため、骨はカルシウムなどの重要な無機質を貯蔵する場所としても機能しています。
関節の構造
関節は、骨と骨が連結している部分です。
関節には、ほとんど動かないものから大きく動かせるものまで、さまざまな種類があります。
身体の運動に関係する可動関節では、関節面が関節軟骨で覆われています。
関節包
関節を構成する骨の周囲は、関節包によって包まれています。
関節包は外側の線維膜と内側の滑膜から構成されます。
滑膜
滑膜は関節包の内側にある膜です。
滑膜からは関節液が分泌され、関節面の摩擦を減らし、関節を滑らかに動かすことに関係しています。
靱帯
靱帯は、骨と骨を連結する結合組織です。
関節の周囲を補強し、関節が過度に動くことを防ぐことで、関節を安定させます。
腱と靱帯の違い
腱と靱帯は名前が似ていますが、役割が異なります。
腱は骨格筋と骨をつなぎ、筋肉の収縮を骨に伝えます。
一方、靱帯は骨と骨をつないで関節を補強します。
この違いは試験で問われやすいため、しっかり区別しておきましょう。
骨折とは
骨折とは、外力などによって骨が部分的または完全に折れることです。
強い衝撃によって起こるだけでなく、骨が弱くなっている場合には、比較的小さな力でも骨折することがあります。
骨折すると、
・痛み
・腫れ
・変形
・運動障害
などの症状が現れる場合があります。
骨折が疑われる場合には、患部を不用意に動かさず、適切な医療機関を受診することが重要です。
試験で覚えておきたいポイント
第2章⑨では、次のポイントを押さえておきましょう。
① 骨格系は骨と関節から構成される
② 骨には身体を支える働きがある
③ 骨格は脳や心臓、肺などの重要な臓器を保護する
④ 骨は骨格筋と協力して身体運動に関係する
⑤ 骨髄では赤血球、白血球、血小板などがつくられる
⑥ 骨にはカルシウムやリンなどの無機質が蓄えられる
⑦ 関節軟骨は衝撃を和らげ、関節の動きを滑らかにする
⑧ 滑膜は関節液の分泌に関係する
⑨ 靱帯は骨と骨を連結して関節を補強する
⑩ 腱は骨格筋と骨をつなぐ
⑪ 骨折では痛み、腫れ、変形、運動障害などが現れることがある
試験で間違えやすいポイント
「骨格系は身体を支えるだけで、臓器を保護する働きはない」
→誤り
骨格には身体を支える働きだけでなく、頭蓋骨や胸郭などによって重要な臓器を保護する働きがあります。
「骨髄では造血が行われる」
→正しい
骨髄では赤血球、白血球、血小板などの血液細胞がつくられます。
「骨にはカルシウムやリンなどの無機質が蓄えられている」
→正しい
骨にはカルシウムやリンなどの無機質が貯蔵されています。
「関節軟骨は骨同士の衝撃を和らげる働きを持つ」
→正しい
関節軟骨は骨同士が直接ぶつかることを防ぎ、衝撃を和らげます。
「靱帯は骨と骨をつなぐ」
→正しい
靱帯は骨と骨を連結し、関節を補強します。
「腱は骨と骨をつなぐ組織である」
→誤り
腱は骨格筋と骨をつなぎます。骨と骨をつなぐのは靱帯です。
「滑膜は関節液の分泌に関係する」
→正しい
滑膜から関節液が分泌され、関節の滑らかな動きに関係しています。
予想問題
問1
骨格系について、正しいものはどれか。
① 骨格系は筋肉だけから構成される
② 骨格系は骨と関節から構成される
③ 骨格系には臓器を保護する働きはない
④ 骨格系は身体の運動とは関係しない
答え:②
解説
骨格系は骨と関節から構成され、身体を支えるほか、臓器の保護や身体運動などにも関係しています。
問2
骨の働きについて、正しいものはどれか。
① 骨には造血に関係する働きがある
② 骨には無機質を貯蔵する働きがない
③ 骨は臓器を保護しない
④ 骨は身体を支える働きを持たない
答え:①
解説
骨には身体の支持、臓器の保護、身体運動、造血、カルシウムやリンなどの無機質の貯蔵など、さまざまな働きがあります。
問3
関節について、正しいものはどれか。
① 関節軟骨は骨同士の衝撃を強くする
② 滑膜は関節液の分泌に関係する
③ 靱帯は筋肉と骨をつなぐ
④ 関節は身体の運動とは関係しない
答え:②
解説
滑膜は関節包の内側にあり、関節液を分泌します。関節軟骨は衝撃を和らげ、靱帯は骨と骨を連結して関節を補強します。
問4
腱と靱帯について、正しいものはどれか。
① 腱は骨と骨を連結する
② 靱帯は骨と骨を連結する
③ 腱は関節液を分泌する
④ 靱帯は赤血球をつくる
答え:②
解説
靱帯は骨と骨を連結して関節を補強します。一方、腱は骨格筋と骨をつないで筋肉の収縮を骨へ伝えます。
問5
骨折について、正しいものはどれか。
① 骨折では痛みや腫れが起こることがある
② 骨が弱くなっていても小さな力で骨折することはない
③ 骨折では変形が起こることはない
④ 骨折が疑われても患部を自由に動かしてよい
答え:①
解説
骨折では痛み、腫れ、変形、運動障害などが現れることがあります。骨が弱くなっている場合には、比較的小さな力でも骨折することがあります。
まとめ
登録販売者試験第2章⑨では、骨格系が身体を支えるだけでなく、臓器の保護、身体運動、造血、カルシウムなどの貯蔵にも関係していることを理解しておきましょう。
特に重要なのは、
① 骨格系は骨と関節から構成される
② 骨は身体を支える
③ 骨格は重要な臓器を保護する
④ 骨は骨格筋と協力して身体運動に関係する
⑤ 骨髄では造血が行われる
⑥ 骨にはカルシウムやリンなどが蓄えられる
⑦ 関節軟骨は衝撃を和らげ、関節の動きを滑らかにする
⑧ 滑膜は関節液の分泌に関係する
⑨ 靱帯は骨と骨を連結する
⑩ 腱は骨格筋と骨をつなぐ
というポイントです。
骨格系の構造を理解しておくと、この後に学ぶ筋組織の働きや、骨・関節に関係する医薬品について理解しやすくなります。
第2章では、次に筋組織の構造と働きについて学習していきます。

