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登録販売者試験 第2章完全攻略⑧|皮膚の構造と働きを徹底解説

 

外皮系とは

登録販売者試験第2章「人体の働きと医薬品」では、皮膚や皮膚の付属器官の構造と働きを理解することが重要です。

第2章⑧では、身体を覆う皮膚と、汗腺、皮脂腺、乳腺等の皮膚腺、爪や毛等の角質からなる外皮系について学びます。

皮膚は、外部から身体を守るだけでなく、体内の水分を保持したり、体温を調節したり、触覚や痛覚などを感じ取ったりする重要な働きをしています。

特に、

・外皮系とは何か
・皮膚のバリア機能
・体水分を保持する働き
・体温調節
・皮膚感覚
・表皮、真皮、皮下組織
・角質層
・メラニン色素
・皮下脂肪
・毛と毛包
・皮脂腺
・汗腺
・皮膚の常在菌

は、登録販売者試験で重要なポイントです。

本記事では、皮膚の構造と働きについて、試験で判断しやすいように整理して解説します。

 

この記事で学べること

この記事では、次の内容を整理します。

・外皮系の構造
・皮膚の主な働き
・皮膚のバリア機能
・体水分の保持
・体温調節
・皮膚感覚
・表皮
・角質層
・メラニン色素
・真皮
・皮下組織
・毛の構造
・立毛反射
・皮脂腺
・汗腺
・エクリン腺とアポクリン腺
・皮膚の常在菌
・皮膚の炎症
・試験で間違えやすいポイント
・予想問題

 

皮膚の主な働き

皮膚には、身体を外部から保護するだけでなく、さまざまな働きがあります。

主な働きは、

・身体の維持と保護
・体水分の保持
・熱交換
・外界情報の感知

です。

 

身体の維持と保護

皮膚は体表面を覆うことで身体の形を維持し、外部からの刺激や異物から身体を保護しています。

また、細菌などの異物が体内へ侵入するのを防ぐバリア機能を持っています。

爪や毛などの角質も皮膚の一部が変化したもので、身体の保護に役立っています。

 

体水分の保持

皮膚には、体内の水分が外へ蒸発するのを防ぐ働きがあります。

同時に、外部から水分が過剰に体内へ入り込むことも防いでいます。

このように、皮膚は体内の水分を適切に保つためにも重要です。

 

熱交換

皮膚は、外界と体内との間で熱をやり取りすることで、体温調節に関係しています。

体温が上がり始めると、皮膚の毛細血管が拡張して血液がより多く流れるようになり、体外へ熱を排出します。

また、汗腺から汗を分泌し、その汗が蒸発するときの気化熱を利用して体温を下げます。

反対に、体温が下がり始めると皮膚の血管が収縮し、熱が体外へ逃げるのを抑えます。

 

外界情報の感知

皮膚には、触覚、圧覚、痛覚、温度感覚などを感じ取る感覚器としての働きがあります。

そのため、皮膚は単なる身体の表面ではなく、外界の情報を受け取る重要な感覚器官でもあります。

 

皮膚の構造

皮膚は、

・表皮
・真皮
・皮下組織

の3層構造からなります。

それぞれ異なる役割を担っています。

 

表皮

表皮は、皮膚の最も外側にある層です。

表皮はさらに、最も外側にある角質層と、その内側にある生きた表皮細胞の層に分けられます。

 

角質層

角質層は、丈夫な線維性タンパク質であるケラチンからなる角質細胞と、セラミドを主成分とする細胞間脂質などで構成されています。

角質層は、皮膚のバリア機能を担っています。

外部からの異物の侵入を防ぐだけでなく、体内の水分が失われるのを防ぐ働きもあります。

皮膚に物理的な刺激が繰り返されると角質層が厚くなり、たこや魚の目ができることがあります。

 

メラニン色素の働き

皮膚の色は、表皮や真皮に存在するメラニン色素の影響を受けます。

メラニン色素は、表皮の最下層にあるメラノサイトで作られます。

メラニン色素には、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を守る働きがあります。

しかし、メラニン色素の防護能力を超える紫外線を浴びると、皮膚組織が損傷し、炎症が生じることがあります。

また、メラノサイトが活性化されてメラニン色素が過剰に産生されると、シミやそばかすとして沈着することがあります。

 

真皮の働き

真皮は、表皮の下にある結合組織の層です。

真皮にはコラーゲン、フィブリリン、エラスチンなどの線維性タンパク質が存在しています。

これらによって皮膚に弾力と強さが与えられています。

また、真皮には毛細血管や知覚神経の末端が通っています。

そのため、真皮は皮膚への栄養供給や感覚にも関係しています。

 

皮下組織の働き

真皮の下には皮下組織があります。

皮下組織には脂肪細胞が多く集まり、皮下脂肪層を形成しています。

皮下脂肪層には、

・外気の熱や寒さから身体を守る
・衝撃から身体を保護する
・エネルギー源として脂質を蓄える

などの働きがあります。

 

毛の構造と働き

毛は皮膚の付属器の一つです。

毛根の最も深い部分を毛球といいます。

毛球の下端にあるへこんだ部分を毛乳頭といい、毛細血管が入り込んで毛母細胞へ栄養分を運びます。

毛母細胞では細胞分裂が盛んに行われ、新しい細胞が作られて押し上げられることで、次第に角化して毛が形成されます。

毛母細胞の間にはメラノサイトがあり、メラニン色素を毛母細胞へ渡します。

毛の色は、このメラニン色素の量などによって決まります。

 

立毛反射とは

毛根を鞘状に包んでいる毛包には、立毛筋がつながっています。

立毛筋は、気温や感情の変化などの刺激によって収縮します。

立毛筋が収縮すると毛穴が隆起し、いわゆる「鳥肌」が生じます。

これを立毛反射といいます。

 

皮脂腺の働き

皮脂腺は、毛包につながっている皮膚の腺です。

皮脂腺から分泌される皮脂には、

・皮膚を潤いのある柔軟な状態に保つ
・外部からの異物に対する保護膜となる

などの働きがあります。

皮脂の分泌が低下すると皮膚が乾燥し、皮膚炎や湿疹を起こすことがあります。

 

汗腺の働き

汗腺には、アポクリン腺とエクリン腺の2種類があります。

 

エクリン腺

エクリン腺は、手のひらなど毛根がない部分も含めて全身に分布しています。

汗を分泌するのはエクリン腺です。

体温調節のための発汗は、全身の皮膚に生じます。

 

アポクリン腺

アポクリン腺は、腋窩などの毛根部に分布しています。

体臭腺とも呼ばれ、精神的緊張などによる発汗に関係します。

精神的緊張による発汗は、手のひら、足底、腋窩、顔面などの限られた部位に生じます。

 

皮膚の常在菌

健康な皮膚の表面には、一定の微生物が常に存在しています。

これらの微生物によって、皮膚表面での病原菌の繁殖が抑えられたり、病原菌が体内へ侵入するのを妨げたりしています。

しかし、皮膚表面の微生物のバランスが崩れたり、皮膚を構成する組織が損傷したりすると、病原菌が繁殖・侵入しやすくなることがあります。

その結果、生体の免疫反応によって皮膚に炎症が生じ、発疹、発赤、かゆみなどが現れることがあります。

 

試験で覚えておきたいポイント

第2章⑧では、次のポイントを押さえておきましょう。

① 皮膚は外部から身体を保護する

皮膚はバリア機能によって異物や病原菌の侵入を防ぎます。

② 皮膚は体水分を保持する

水分の蒸発を防ぎ、外部からの水分の侵入も遮断します。

③ 皮膚は体温調節に関係する

血管の拡張・収縮や発汗によって体温を調節します。

④ 皮膚は触覚、圧覚、痛覚、温度感覚などを感じ取る

⑤ 皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層構造

⑥ 角質層は皮膚のバリア機能を担う

ケラチンからなる角質細胞と細胞間脂質などで構成されています。

⑦ メラニン色素は紫外線から皮膚を防護する

メラノサイトで産生されます。

⑧ 真皮には毛細血管や知覚神経の末端が通っている

⑨ 皮下脂肪は保温、衝撃の保護、エネルギーの貯蔵に関係する

⑩ 立毛筋が収縮すると鳥肌が生じる

⑪ 皮脂は皮膚を潤いのある柔軟な状態に保つ

⑫ 汗を分泌するのはエクリン腺

⑬ 皮膚の常在菌は病原菌の繁殖や侵入を抑える働きに関係する

 

試験で間違えやすいポイント

「皮膚は身体を保護するだけで、体温調節には関係しない」

→誤り

皮膚では毛細血管の拡張・収縮や発汗によって体温調節が行われます。

「皮膚は表皮と真皮の2層構造である」

→誤り

皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層構造です。

「角質層は皮膚のバリア機能を担っている」

→正しい

角質層は角質細胞と細胞間脂質などで構成され、皮膚のバリア機能に重要な役割を持ちます。

「メラニン色素は紫外線から皮膚を守る働きがある」

→正しい

メラニン色素は紫外線から皮膚組織を防護する働きがあります。

「真皮には毛細血管や知覚神経の末端が通っている」

→正しい

真皮には毛細血管や知覚神経の末端が存在します。

「皮下脂肪はエネルギー源を蓄える働きを持たない」

→誤り

皮下脂肪は脂質としてエネルギー源を蓄える働きがあります。

「立毛反射によって鳥肌が生じる」

→正しい

気温や感情の変化などによって立毛筋が収縮し、毛穴が隆起して鳥肌が生じます。

「汗は主にアポクリン腺から分泌される」

→誤り

汗はエクリン腺から分泌されます。

「皮膚の常在菌はすべて身体に害を与える」

→誤り

皮膚表面の微生物には病原菌の繁殖や体内への侵入を抑えることに関係するものがあります。

 

予想問題

問1

皮膚の働きについて、正しいものはどれか。

① 皮膚には体温調節の働きはない
② 皮膚は体水分の保持に関係する
③ 皮膚は外界からの情報を感じ取らない
④ 皮膚は身体の保護に関係しない

答え:②

解説

皮膚には、身体の維持と保護、体水分の保持、熱交換、外界情報の感知など、さまざまな働きがあります。

問2

皮膚の構造について、正しいものはどれか。

① 皮膚は表皮だけからなる
② 皮膚は表皮と真皮の2層構造である
③ 皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層構造である
④ 皮膚には角質層が存在しない

答え:③

解説

皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の3層構造からなります。表皮の最も外側には角質層があります。

問3

メラニン色素について、正しいものはどれか。

① メラニン色素には紫外線から皮膚を防護する働きがある
② メラニン色素は汗腺で作られる
③ メラニン色素は体温調節だけに関係する
④ メラニン色素は皮膚の保護とは関係がない

答え:①

解説

メラニン色素はメラノサイトで産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する働きがあります。

問4

汗腺について、正しいものはどれか。

① 汗はエクリン腺から分泌される
② 汗は皮脂腺から分泌される
③ エクリン腺は毛根部にしか存在しない
④ アポクリン腺は全身の毛根がない部分にも広く分布する

答え:①

解説

汗はエクリン腺から分泌されます。エクリン腺は手のひらなど毛根がない部分も含め、全身に分布しています。

問5

皮膚の常在菌について、正しいものはどれか。

① 皮膚表面の微生物はすべて病原菌である
② 常在する微生物は病原菌の繁殖を抑えることに関係する
③ 常在する微生物は皮膚の防御に関係しない
④ 皮膚の微生物のバランスが崩れても皮膚には影響しない

答え:②

解説

皮膚表面には一定の微生物が存在しており、病原菌の繁殖を抑えたり、病原菌の体内への侵入を妨げたりすることに関係しています。

 

まとめ

登録販売者試験第2章⑧では、皮膚が身体を保護するだけでなく、水分保持、体温調節、外界情報の感知など、さまざまな働きを持つことを理解しておきましょう。

特に重要なのは、

① 皮膚は身体の維持と保護に関係する
② 皮膚は体水分を保持する
③ 皮膚は血管の拡張・収縮や発汗によって体温調節を行う
④ 皮膚は触覚、圧覚、痛覚、温度感覚などを感じ取る
⑤ 皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層構造である
⑥ 角質層は皮膚のバリア機能を担う
⑦ メラニン色素は紫外線から皮膚を防護する
⑧ 真皮には毛細血管や知覚神経の末端が通っている
⑨ 皮下脂肪は保温、衝撃の保護、エネルギーの貯蔵に関係する
⑩ 立毛筋が収縮すると鳥肌が生じる
⑪ 皮脂は皮膚を保護し、潤いを保つ
⑫ 汗はエクリン腺から分泌される
⑬ 皮膚の常在菌は病原菌の繁殖や侵入を抑えることに関係する

というポイントです。

皮膚の構造を理解しておくと、この後に学ぶ外皮用薬や、皮膚に現れる副作用について理解しやすくなります。

第2章では、次に骨格系の構造と働きについて学習していきます。

 

参考資料

厚生労働省「登録販売者試験問題の作成に関する手引き(令和8年4月)」

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