※アフィリエイト広告を利用しています。

登録販売者試験 第2章完全攻略⑫|末梢神経系・自律神経系の構造と働きを徹底解説

 

登録販売者試験第2章「人体の働きと医薬品」では、脳や脊髄から身体の各部へ伸びている末梢神経系について理解することが重要です。

第2章⑫では、末梢神経系を構成する体性神経系と自律神経系、特に交感神経系と副交感神経系の働きについて学びます。

自律神経系は、消化管の運動や血液の循環など、生命や身体機能の維持のために無意識に働いている機能を担っています。

特に、

・末梢神経系の構造
・体性神経系
・自律神経系
・交感神経系
・副交感神経系
・自律神経系の二重支配
・交感神経系と副交感神経系の拮抗作用
・節前線維と節後線維
・自律神経系の神経伝達物質
・各臓器に対する交感神経系と副交感神経系の作用
・アドレナリン作動成分
・コリン作動成分
・抗アドレナリン成分
・抗コリン成分

は、登録販売者試験で重要なポイントです。

本記事では、末梢神経系と自律神経系の構造と働きについて、試験で判断しやすいように整理して解説します。

 

この記事で学べること

この記事では、次の内容を整理します。

・末梢神経系とは何か
・体性神経系の働き
・自律神経系の働き
・交感神経系の働き
・副交感神経系の働き
・自律神経系の二重支配
・節前線維と節後線維
・交感神経の神経伝達物質
・副交感神経の神経伝達物質
・汗腺における例外
・各臓器に対する自律神経の作用
・自律神経に作用する医薬品成分
・試験で間違えやすいポイント
・予想問題

 

末梢神経系とは

脳や脊髄から身体の各部へと伸びている神経を末梢神経系といいます。

末梢神経系は、その機能に着目すると、随意運動や知覚などを担う体性神経系と、消化管の運動や血液の循環など、生命や身体機能の維持のために無意識に働いている機能を担う自律神経系に分類されます。

 

体性神経系

体性神経系は、随意運動や知覚などを担う神経系です。

自分の意思で身体を動かす骨格筋の運動や、外界からの刺激を知覚する働きなどに関係しています。

例えば、手を動かしたり歩いたりするときには、体性神経系が関係しています。

自律神経系

自律神経系は、消化管の運動や血液の循環など、生命や身体機能の維持のために無意識に働いている機能を担っています。

自律神経系は、

・交感神経系
・副交感神経系

から構成されます。

概ね、交感神経系は、体が闘争や恐怖などの緊張状態に対応した態勢をとるように働き、副交感神経系は、体が食事や休憩などの安息状態となるように働きます。

 

自律神経系の二重支配

効果を及ぼす各臓器・器官を効果器といいます。

多くの効果器には、交感神経系と副交感神経系の2つの神経系が分布しています。

これを自律神経系の二重支配といいます。

通常、交感神経系と副交感神経系は互いに拮抗して働き、一方が活発になっているときには、他方の活動が抑制されることで効果器を調節しています。

 

節前線維と節後線維

効果器に伸びる自律神経は、節前線維と節後線維から構成されています。

交感神経と副交感神経は、効果器において、それぞれの神経線維の末端から神経伝達物質を放出し、効果器を作動させています。

この神経伝達物質の違いは、自律神経系を理解するうえで重要です。

 

自律神経系の神経伝達物質

交感神経の神経伝達物質

交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質は、ノルアドレナリンです。

 

副交感神経の神経伝達物質

副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質は、アセチルコリンです。

 

汗腺では例外がある

汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが神経伝達物質として放出されます。

なお、全身に広く分布するエクリン腺を支配する交感神経線維の末端ではアセチルコリンが放出されますが、腋窩などに分布するアポクリン腺を支配する交感神経線維の末端ではノルアドレナリンが放出されます。

この例外は試験でも問われやすいため、区別して覚えておきましょう。

自律神経系が各臓器に及ぼす作用

交感神経系が働くと瞳孔が散大し、副交感神経系が働くと瞳孔が収縮します。

 

唾液腺

交感神経系では少量の粘性の高い唾液を分泌し、副交感神経系では唾液分泌が亢進します。

 

心臓

交感神経系が働くと心拍数が増加し、副交感神経系が働くと心拍数が減少します。

 

末梢血管

交感神経系では末梢血管が収縮し、血圧上昇につながります。

副交感神経系では末梢血管が拡張し、血圧降下につながります。

 

気管・気管支

交感神経系が働くと気管・気管支が拡張します。

副交感神経系では気管・気管支が収縮します。

 

交感神経系では胃の血管が収縮し、副交感神経系では胃液分泌が亢進します。

 

交感神経系では腸の運動が低下し、副交感神経系では腸の運動が亢進します。

 

肝臓

交感神経系ではグリコーゲンの分解が促進され、ブドウ糖が放出されます。

副交感神経系ではグリコーゲンの合成が促進されます。

皮膚

交感神経系では立毛筋が収縮します。

汗腺

交感神経系では発汗が亢進します。

 

膀胱

交感神経系では排尿筋が弛緩し、排尿が抑制されます。

副交感神経系では排尿筋が収縮し、排尿が促進されます。

 

自律神経に作用する医薬品成分

医薬品の成分が体内で薬効や副作用をもたらす際にも、自律神経系への作用や影響が重要です。

 

アドレナリン作動成分

効果器に対してアドレナリン様の作用を有する成分を、アドレナリン作動成分といいます。

 

コリン作動成分

効果器に対してアセチルコリン様の作用を有する成分を、コリン作動成分といいます。

 

抗アドレナリン成分

アドレナリンの働きを抑える作用(抗アドレナリン作用)を有する成分を、抗アドレナリン成分といいます。

 

抗コリン成分

アセチルコリンの働きを抑える作用(抗コリン作用)を有する成分を、抗コリン成分といいます。

 

試験で覚えておきたいポイント

第2章⑫では、次のポイントを押さえておきましょう。

① 末梢神経系は体性神経系と自律神経系に分類される

② 体性神経系は随意運動や知覚などを担う

③ 自律神経系は生命や身体機能の維持のために無意識に働く

④ 自律神経系は交感神経系と副交感神経系からなる

⑤ 交感神経系は緊張状態に対応するように働く

⑥ 副交感神経系は安息状態となるように働く

⑦ 多くの効果器は交感神経系と副交感神経系の二重支配を受ける

⑧ 交感神経系と副交感神経系は互いに拮抗して働く

⑨ 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンである

⑩ 副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンである

⑪ 汗腺を支配する交感神経線維の末端では例外的にアセチルコリンが放出される

⑫ エクリン腺を支配する交感神経ではアセチルコリン、アポクリン腺を支配する交感神経ではノルアドレナリンが放出される

⑬ 交感神経系は心拍数を増加させ、気管・気管支を拡張させ、排尿を抑制する

⑭ 副交感神経系は心拍数を減少させ、胃腸の運動などを亢進させ、排尿を促進する

⑮ アドレナリン様の作用を有する成分をアドレナリン作動成分という

⑯ アセチルコリン様の作用を有する成分をコリン作動成分という

⑰ アドレナリンの働きを抑える成分を抗アドレナリン成分という

⑱ アセチルコリンの働きを抑える成分を抗コリン成分という

 

試験で間違えやすいポイント

「末梢神経系は脳と脊髄から構成される」

→誤り

脳と脊髄から構成されるのは中枢神経系です。末梢神経系は脳や脊髄から身体の各部へと伸びています。

「体性神経系は随意運動や知覚を担う」

→正しい

体性神経系は、随意運動や知覚などを担います。

「自律神経系は交感神経系だけからなる」

→誤り

自律神経系は交感神経系と副交感神経系から構成されます。

「自律神経系では交感神経系と副交感神経系が互いに拮抗して働くことがある」

→正しい

通常、交感神経系と副交感神経系は互いに拮抗して働き、一方が活発なときには他方の活動が抑制されます。

「交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアドレナリンである」

→誤り

交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンです。

「副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンである」

→正しい

副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンです。

「汗腺を支配する交感神経ではアセチルコリンが放出されることはない」

→誤り

汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが放出されます。

「エクリン腺とアポクリン腺を支配する交感神経では、神経伝達物質が同じである」

→誤り

エクリン腺を支配する交感神経線維の末端ではアセチルコリン、アポクリン腺を支配する交感神経線維の末端ではノルアドレナリンが放出されます。

「交感神経系が働くと心拍数が増加する」

→正しい

交感神経系では心拍数が増加し、副交感神経系では心拍数が減少します。

「副交感神経系が働くと排尿が抑制される」

→誤り

副交感神経系では排尿筋が収縮し、排尿が促進されます。

 

予想問題

問1

末梢神経系について、正しいものはどれか。

① 末梢神経系は脳と脊髄から構成される
② 末梢神経系は体性神経系と自律神経系に分類される
③ 末梢神経系は自律神経系だけから構成される
④ 末梢神経系は血液だけを運ぶ

答え:②

解説

末梢神経系は、その機能に着目すると、随意運動や知覚などを担う体性神経系と、生命や身体機能の維持のため無意識に働く機能を担う自律神経系に分類されます。

問2

自律神経系について、正しいものはどれか。

① 自律神経系は交感神経系だけからなる
② 自律神経系は副交感神経系だけからなる
③ 自律神経系は交感神経系と副交感神経系からなる
④ 自律神経系は体性神経系と同じものである

答え:③

解説

自律神経系は交感神経系と副交感神経系から構成され、生命や身体機能の維持に必要な働きを無意識に調節しています。

問3

自律神経の神経伝達物質について、正しいものはどれか。

① 交感神経の節後線維の末端ではノルアドレナリンが放出される
② 副交感神経の節後線維の末端ではノルアドレナリンが放出される
③ 交感神経の節後線維の末端ではアセチルコリンが必ず放出される
④ 副交感神経の節後線維の末端では神経伝達物質は放出されない

答え:①

解説

交感神経の節後線維の末端からはノルアドレナリン、副交感神経の節後線維の末端からはアセチルコリンが放出されます。ただし、汗腺を支配する交感神経では例外的にアセチルコリンが放出されます。

問4

自律神経系の作用について、正しいものはどれか。

① 交感神経系は心拍数を減少させる
② 副交感神経系は心拍数を増加させる
③ 交感神経系は気管・気管支を拡張させる
④ 副交感神経系は排尿を抑制する

答え:③

解説

交感神経系では心拍数が増加し、気管・気管支が拡張し、排尿が抑制されます。副交感神経系では心拍数が減少し、気管・気管支が収縮し、排尿が促進されます。

問5

汗腺の神経伝達物質について、正しいものはどれか。

① エクリン腺を支配する交感神経線維の末端ではアセチルコリンが放出される
② アポクリン腺を支配する交感神経線維の末端では必ずアセチルコリンが放出される
③ エクリン腺を支配する交感神経では神経伝達物質は放出されない
④ 汗腺は交感神経による支配を受けない

答え:①

解説

全身に広く分布するエクリン腺を支配する交感神経線維の末端ではアセチルコリンが放出されます。一方、腋窩などに分布するアポクリン腺を支配する交感神経線維の末端ではノルアドレナリンが放出されます。

 

まとめ

登録販売者試験第2章⑫では、末梢神経系が体性神経系と自律神経系に分かれ、自律神経系が交感神経系と副交感神経系によって身体機能を調節していることを理解しておきましょう。

特に重要なのは、

① 末梢神経系は体性神経系と自律神経系に分類される
② 体性神経系は随意運動や知覚を担う
③ 自律神経系は交感神経系と副交感神経系からなる
④ 交感神経系は緊張状態に対応するように働く
⑤ 副交感神経系は安息状態となるように働く
⑥ 多くの効果器は交感神経系と副交感神経系の二重支配を受ける
⑦ 交感神経の節後線維ではノルアドレナリン、副交感神経の節後線維ではアセチルコリンが放出される
⑧ 汗腺を支配する交感神経では例外的にアセチルコリンが放出される
⑨ エクリン腺ではアセチルコリン、アポクリン腺ではノルアドレナリンが放出される
⑩ 交感神経系は心拍数増加、気管・気管支拡張、排尿抑制などに働く
⑪ 副交感神経系は心拍数減少、消化管の運動亢進、排尿促進などに働く
⑫ 自律神経系に作用するさまざまな医薬品成分がある

というポイントです。

末梢神経系と自律神経系の働きを理解しておくと、この後に学ぶ薬の生体内運命や、医薬品成分が身体の各部にどのように作用するのかを理解しやすくなります。

第2章では、次に薬の生体内運命について学習していきます。

 

参考資料

厚生労働省「登録販売者試験問題の作成に関する手引き(令和8年4月)」

タイトルとURLをコピーしました