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登録販売者試験 第2章完全攻略③|循環器系の構造と働きを徹底解説

循環器系とは

登録販売者試験第2章「人体の働きと医薬品」では、人体の各器官の構造と働きを理解することが重要です。

第2章③では、心臓、血管、血液、脾臓、リンパ系などから構成される循環器系について学びます。

循環器系は、血液やリンパ液などの体液を体内で循環させ、酸素や栄養分を全身へ運び、二酸化炭素や老廃物を運搬する重要な働きを担っています。

特に、

・循環器系の役割
・心臓の構造と働き
・動脈、静脈、毛細血管の違い
・血圧と脈拍
・血液の成分と働き
・赤血球、白血球、血小板
・脾臓の働き
・リンパ系の働き
・門脈の役割

は、登録販売者試験で重要なポイントです。

本記事では、循環器系の構造と働きについて、試験で判断しやすいように整理して解説します。

 

この記事で学べること

この記事では、次の内容を整理します。

・循環器系とは何か
・心臓の構造
・心房と心室の働き
・右心系と左心系
・心臓の弁
・動脈と静脈の違い
・毛細血管の働き
・血圧と脈拍
・血液の働き
・血漿の働き
・赤血球の働き
・白血球の働き
・血小板の働き
・脾臓の働き
・リンパ系の働き
・門脈の役割
・試験で間違えやすいポイント
・予想問題

 

循環器系の役割

循環器系は、体液を体内に循環させるための器官系です。

血液によって、

・酸素
・栄養分
・ホルモン

などを全身の組織へ運びます。

また、

・二酸化炭素
・老廃物

などを肺や腎臓などの排泄器官へ運びます。

循環器系には、血管系だけでなく、リンパ系も含まれます。

心臓の構造と働き

心臓は心筋でできた握りこぶしほどの大きさの臓器で、胸部の中央付近に位置しています。

心臓はポンプのように働き、血液を全身へ送り出しています。

心臓の内部は、

・右心房
・右心室
・左心房
・左心室

の4つの部屋に分かれています。

心房と心室

心房は、血液を受け入れて心室へ送る部屋です。

心室は、心房から受け取った血液を心臓の外へ送り出す部屋です。

そのため、心房と心室では役割が異なります。

 

右心系の働き

右心房には全身から戻ってきた血液が入ります。

右心室は、その血液を肺へ送り出します。

肺では、血液中の二酸化炭素が排出され、酸素が取り込まれます。

 

左心系の働き

肺でガス交換を終えた血液は、左心房へ戻ります。

左心室は、その血液を全身へ送り出します。

つまり、

全身 → 右心房 → 右心室 → 肺 → 左心房 → 左心室 → 全身

という流れになります。

ここは試験でも非常に重要です。

 

心臓の弁

心臓には、血液が逆流しないように弁があります。

心臓の拍動に合わせて弁が開閉することで、血液が基本的に一方向へ流れるようになっています。

 

動脈・静脈・毛細血管

血管は、大きく動脈、静脈、毛細血管に分けられます。

 

動脈

動脈は、心臓から拍出された血液を送り出す血管です。

動脈は血圧に耐えるため、血管壁に弾力性があります。

また、皮膚の表面近くを通る動脈では、心臓の拍動に合わせて脈を触れることができます。

 

静脈

静脈は、全身の組織から血液を心臓へ戻す血管です。

動脈と比べて血管壁が薄く、特に四肢の静脈では血液が重力の影響を受けやすいため、血液の逆流を防ぐ静脈弁が発達しています。

毛細血管

毛細血管は、動脈と静脈をつなぐ非常に細い血管です。

毛細血管の壁は薄く、ここを通して、

・酸素
・栄養分
・二酸化炭素
・老廃物

などの物質交換が行われます。

 

血圧と脈拍

血圧とは、血液が血管の壁に及ぼす圧力です。

通常、血圧は上腕部の動脈で測定します。

心臓が収縮したときの血圧を最大血圧、心臓が弛緩したときの血圧を最小血圧といいます。

一般に、最大血圧は収縮期血圧、最小血圧は拡張期血圧とも呼ばれます。

また、動脈では心臓の拍動に合わせて血管が膨らむため、脈拍として触れることができます。

 

血液の働き

血液は、大きく血漿と血球から構成されています。

血液には、

・酸素や栄養分の運搬
・二酸化炭素や老廃物の運搬
・ホルモンの運搬
・体温の調節
・生体防御
・止血

など、さまざまな働きがあります。

 

血漿

血漿は、血液の液体成分です。

血漿の大部分は水分で、アルブミンやグロブリンなどのタンパク質、脂質、糖質、電解質などが含まれています。

アルブミンには、血液の浸透圧を維持する働きがあります。

また、ホルモンや医薬品の成分などと結合し、それらを血液によって運ぶことにも関係しています。

 

赤血球

赤血球は、ヘモグロビンを含む血球です。

ヘモグロビンは酸素と結合する性質を持ち、肺で取り込まれた酸素を全身の組織へ運びます。

酸素が少なく二酸化炭素が多い組織では、ヘモグロビンから酸素が放出されます。

 

白血球

白血球は、細菌やウイルスなどの異物に対する生体防御を担う血球です。

白血球にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる働きをしています。

例えば、好中球は細菌などを食作用によって取り込んで分解します。

リンパ球は異物の認識や抗体の産生など、免疫反応に関係しています。

 

血小板

血小板は、血管が傷ついたときの止血に重要な役割を担います。

血管が損傷すると、血小板が損傷部位に集まり、血液凝固の反応が起こります。

フィブリノゲンがフィブリンとなり、血小板や血球などが絡み合うことで血餅が形成され、出血を抑えます。

 

脾臓の働き

脾臓は、胃の後方の左上腹部に位置する握りこぶし大のスポンジ状の臓器です。

脾臓の主な働きの一つは、古くなった赤血球を取り除いて処理することです。

また、脾臓にはリンパ組織があり、血液中に侵入した細菌やウイルスなどに対する免疫反応にも関係しています。

 

リンパ系の働き

リンパ系は、リンパ液、リンパ管、リンパ節などから構成される循環系です。

血管系とは異なり、心臓のようにリンパ液を送り出すポンプの役割を持つ器官はありません。

リンパ液の流れには、主に骨格筋の収縮などが関係しています。

 

リンパ液

リンパ液は、血漿の一部が毛細血管から組織中へ出て組織液となったものの一部が、リンパ管へ取り込まれたものです。

リンパ液にはリンパ球が含まれます。

 

リンパ節

リンパ節にはリンパ球やマクロファージなどが集まっています。

リンパ液によって運ばれてきた細菌やウイルスなどの異物に対して、免疫反応が行われます。

 

門脈の働き

消化管の壁を通っている毛細血管の多くは、門脈という血管に集まり、肝臓へ入ります。

消化管から吸収された物質は、いったん肝臓へ運ばれます。

肝臓では、その物質の代謝や解毒などが行われた後、血流に乗って全身を循環します。

この仕組みは、消化管から吸収された物質を体内で適切に処理するうえで重要です。

 

試験で覚えておきたいポイント

第2章③では、次のポイントを押さえておきましょう。

① 心臓は血液を送り出すポンプの役割をする

心房で血液を受け取り、心室から血液を拍出します。

② 心臓は4つの部屋に分かれる

右心房、右心室、左心房、左心室があります。

③ 右心系は血液を肺へ送る

全身から戻った血液を肺へ送り、ガス交換を行います。

④ 左心系は血液を全身へ送る

肺で酸素を取り込んだ血液を全身へ送り出します。

⑤ 動脈は心臓から血液を送る

静脈は心臓へ血液を戻します。

⑥ 毛細血管で物質交換が行われる

酸素や栄養分が組織へ運ばれ、二酸化炭素や老廃物が血液へ取り込まれます。

⑦ 赤血球は酸素の運搬に関係する

ヘモグロビンによって酸素を運びます。

⑧ 白血球は生体防御に関係する

細菌やウイルスなどの異物に対する免疫反応を担います。

⑨ 血小板は止血に関係する

血管が損傷した際の血液凝固に重要な役割を担います。

⑩ 脾臓は古くなった赤血球の処理や免疫に関係する

⑪ リンパ系にはリンパ節があり、免疫反応に関係する

⑫ 消化管から吸収された物質の多くは門脈を通って肝臓へ運ばれる

 

試験で間違えやすいポイント

「動脈は必ず酸素の多い血液を運ぶ」

→誤り

動脈と静脈は、酸素の多さではなく、心臓から血液を送り出す方向か、心臓へ血液を戻す方向かによって区別します。

「静脈は心臓から血液を送り出す血管である」

→誤り

心臓から血液を送り出す血管が動脈、心臓へ血液を戻す血管が静脈です。

「右心室は血液を全身へ送り出す」

→誤り

右心室は全身から戻った血液を肺へ送り出します。左心室が血液を全身へ送り出します。

「毛細血管では酸素や栄養分などの物質交換が行われる」

→正しい

毛細血管の薄い血管壁を通して、血液と組織との間で物質交換が行われます。

「赤血球は主に生体防御を担う」

→誤り

赤血球はヘモグロビンによって酸素を運搬します。生体防御を担うのは白血球です。

「血小板は酸素を運搬する」

→誤り

血小板は、血管が損傷したときの止血に重要な役割を担います。

「脾臓では古くなった赤血球が処理される」

→正しい

脾臓には、古くなった赤血球を取り除いて処理する働きがあります。

「リンパ液は心臓のポンプによって循環する」

→誤り

リンパ系には心臓のようなポンプ器官がなく、リンパ液の流れには主に骨格筋の収縮などが関係しています。

 

予想問題

問1

心臓の働きについて、正しいものはどれか。

① 心臓は血液を全身から集めるだけの器官である
② 心房から血液を受け取り、心室から血液を送り出す
③ 心臓には心房と心室が1つずつしかない
④ 右心室から血液が直接全身へ送り出される

答え:②

解説

心臓は、右心房、右心室、左心房、左心室の4つの部屋に分かれています。心房で血液を集め、心室から血液を送り出します。

問2

動脈と静脈について、正しいものはどれか。

① 動脈は心臓へ血液を戻す血管である
② 静脈は心臓から血液を送り出す血管である
③ 動脈は心臓から血液を送り出す血管である
④ 動脈と静脈は血液の流れる方向で区別されない

答え:③

解説

動脈は心臓から拍出された血液を送る血管で、静脈は心臓へ血液を戻す血管です。

問3

血液の成分と働きについて、正しいものはどれか。

① 赤血球は主に酸素を運ぶ
② 白血球は主に酸素を運ぶ
③ 血小板は主に酸素を運ぶ
④ 血漿には水分がほとんど含まれない

答え:①

解説

赤血球に含まれるヘモグロビンが酸素と結合し、肺で取り込まれた酸素を全身へ運びます。白血球は生体防御、血小板は止血に関係します。

問4

脾臓について、正しいものはどれか。

① 古くなった赤血球の処理に関係する
② 胆汁を作る
③ インスリンを分泌する
④ 尿を作る

答え:①

解説

脾臓は、血液中の古くなった赤血球を取り除いて処理するほか、免疫反応にも関係しています。

問5

リンパ系について、正しいものはどれか。

① 心臓がリンパ液を直接送り出す
② リンパ節は免疫反応に関係する
③ リンパ液にはリンパ球が含まれない
④ リンパ系には逆流を防ぐ仕組みがない

答え:②

解説

リンパ節にはリンパ球やマクロファージなどが集まり、リンパ液によって運ばれてきた異物に対する免疫反応に関係しています。

 

まとめ

登録販売者試験第2章③では、心臓、血管、血液、脾臓、リンパ系などの構造と働きを理解しておきましょう。

特に重要なのは、

① 心臓は血液を循環させるポンプの役割をする
② 心房で血液を集め、心室から血液を送り出す
③ 右心系は血液を肺へ送り、左心系は血液を全身へ送る
④ 動脈は心臓から血液を送り、静脈は心臓へ血液を戻す
⑤ 毛細血管では血液と組織との間で物質交換が行われる
⑥ 赤血球は酸素を運搬する
⑦ 白血球は生体防御を担う
⑧ 血小板は止血に関係する
⑨ 脾臓は古くなった赤血球の処理や免疫に関係する
⑩ リンパ系は免疫や体液の循環に関係する

というポイントです。

循環器系の構造を理解しておくと、血圧、貧血、心臓や血管に関係する疾患、さらに医薬品が循環器系へ及ぼす作用を理解しやすくなります。

第2章では、次に泌尿器系の構造と働きについて学習していきます。

 

参考資料

厚生労働省「登録販売者試験問題の作成に関する手引き(令和8年4月)」

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