第3章「主な医薬品とその作用」は、登録販売者試験の中でも特に出題範囲が広く、成分名だけでなく、作用、副作用、相互作用、使用上の注意まで幅広く問われます。
これまで第3章完全攻略シリーズで各分野を詳しく解説してきました。
今回は第3章の総仕上げとして、重要事項を30問の総合予想問題にまとめます。
正誤問題を中心に、実際の試験で問われやすい「成分と作用」「副作用」「使用上の注意」「受診勧奨」を横断的に確認していきましょう。
第3章総合予想問題30問
問1
かぜ薬は、かぜの原因そのものを取り除くことを目的とした医薬品である。
答え:×
解説:かぜ薬は、発熱、頭痛、鼻汁、咳などの症状を一時的に緩和する対症療法を目的とする医薬品です。
問2
アセトアミノフェンは、解熱鎮痛成分として用いられる。
答え:○
解説:アセトアミノフェンは、発熱や痛みを緩和する解熱鎮痛成分です。
問3
抗ヒスタミン成分を含む医薬品では、眠気が生じることがある。
答え:○
解説:抗ヒスタミン成分の中には眠気を生じるものがあります。使用後の自動車の運転など危険を伴う機械操作に注意が必要です。
問4
鎮咳去痰薬に配合される成分には、咳を鎮める成分と痰を排出しやすくする成分がある。
答え:○
解説:鎮咳成分は咳を鎮め、去痰成分は痰を出しやすくするなど、それぞれ異なる目的で用いられます。
問5
カフェインは眠気を防ぐ目的で用いられることがある。
答え:○
解説:カフェインには中枢神経系を刺激する作用があり、眠気を防ぐ目的で配合されることがあります。
問6
制酸成分は、胃酸を中和するなどして胃の不快感や胸やけなどを緩和する目的で用いられる。
答え:○
解説:制酸成分は胃酸を中和することなどにより、胃酸過多による症状を緩和します。
問7
瀉下薬は、腸管の内容物を排出させることで便秘を改善する目的で使用される。
答え:○
解説:瀉下薬には、腸管の運動を促進するものや、便を軟らかくして排出しやすくするものなどがあります。
問8
鉄製剤を服用すると、便が黒くなることがある。
答え:○
解説:鉄製剤の服用により、便が黒くなることがあります。鉄製剤では重要なポイントです。
問9
痔疾用薬は、痔の原因となる疾患を必ず治療するため、長期間の自己判断による使用でも問題ない。
答え:×
解説:痔疾用薬は、痔に伴う症状を緩和する目的で使用されます。症状が続く場合などには、医療機関への受診が必要です。
問10
婦人薬では、月経や更年期などに伴うさまざまな症状を対象とするものがある。
答え:○
解説:婦人薬には、月経異常、更年期障害、血の道症などに伴う症状の緩和を目的とするものがあります。
問11
鼻炎用点鼻薬に配合される血管収縮成分は、過度に使用すると二次充血によって鼻づまりが悪化することがある。
答え:○
解説:血管収縮成分を含む鼻炎用点鼻薬の過度な使用では、二次充血を生じて鼻づまりが悪化することがあります。
問12
点眼薬は、容器の先端がまぶたやまつ毛に触れても問題ない。
答え:×
解説:容器の先端がまぶたやまつ毛などに触れると、容器内の薬液が汚染されるおそれがあります。
問13
ステロイド性抗炎症成分を含む外用薬は、感染症による皮膚症状に対して自己判断で長期間使用することが適切である。
答え:×
解説:ステロイド性抗炎症成分は炎症を抑えますが、感染症を悪化させるおそれがあります。長期間の自己判断による使用には注意が必要です。
問14
サリチル酸には角質軟化作用がある。
答え:○
解説:サリチル酸は角質成分を溶解することにより、角質軟化作用を示します。
問15
イオウは、皮膚の角質層を構成するケラチンを変質させることにより、角質軟化作用を示す。
答え:○
解説:イオウはケラチンを変質させることで角質軟化作用を示し、抗菌・抗真菌作用も期待されます。
問16
漢方処方製剤では、症状だけを確認すればよく、体質や体力などを考慮する必要はない。
答え:×
解説:漢方処方製剤では、症状だけでなく、体質や体力などを考慮した「証」が重要です。
問17
甘草を含む漢方処方製剤などでは、過量・長期使用などによって偽アルドステロン症が生じることがある。
答え:○
解説:甘草の過量・長期使用などでは、偽アルドステロン症に注意が必要です。
問18
八味地黄丸は、胃腸が弱く、冷えやすく、下痢しやすい人には適さないことがある。
答え:○
解説:漢方処方製剤は、処方ごとに適する体質や体力などが異なります。八味地黄丸についても、胃腸が弱く下痢しやすい人では使用上の注意があります。
問19
生薬製剤では、複数の生薬が配合されているものがある。
答え:○
解説:生薬製剤には、複数の生薬を組み合わせたものがあります。生薬の基原や作用などを整理して覚えることが重要です。
問20
消毒薬は、使用する対象や目的にかかわらず、どのような濃度でも同じように使用できる。
答え:×
解説:消毒薬は、対象となる部位や目的、使用濃度などに応じて適切に使用する必要があります。誤った使用は皮膚障害などにつながるおそれがあります。
問21
有機リン系殺虫成分は、コリンエステラーゼを阻害する。
答え:○
解説:有機リン系殺虫成分はコリンエステラーゼを阻害し、昆虫の神経伝達に影響を及ぼします。
問22
カーバメート系殺虫成分によるコリンエステラーゼ阻害は、可逆的である。
答え:○
解説:カーバメート系はコリンエステラーゼを可逆的に阻害します。有機リン系との違いとして覚えておきましょう。
問23
ディートを含有する忌避剤は、生後6か月未満の乳児にも使用できる。
答え:×
解説:生後6か月未満の乳児には使用を避けます。
問24
ディートを含有する忌避剤は、2歳以上12歳未満では1日1~3回までとされている。
答え:○
解説:2歳以上12歳未満の小児では、1日1~3回までとされています。また、12歳未満では顔面への使用を避けます。
問25
一般用検査薬の偽陰性とは、対象物質が存在するにもかかわらず、検査結果が陰性となることである。
答え:○
解説:対象物質が存在するのに陰性となるのが偽陰性です。反対に、対象物質が存在しないのに陽性となるのが偽陽性です。
問26
妊娠検査薬は、尿中のhCGを検出することによって妊娠の可能性を調べる。
答え:○
解説:妊娠検査薬は、尿中に排泄されるhCGを検出する検査薬です。ただし、陽性結果だけで正常な妊娠を確定することはできません。
問27
妊娠検査薬が陽性であれば、正常な妊娠であることまで確定できる。
答え:×
解説:妊娠検査薬の陽性結果だけでは、正常な妊娠であることまでは確認できません。必要に応じて医療機関で診察を受ける必要があります。
問28
一般用検査薬は、検査結果だけで疾病を確定診断するための医薬品である。
答え:×
解説:一般用検査薬は、生活者が健康状態を把握し、必要に応じて早期の受診につなげることを目的としています。専門家による診断に代わるものではありません。
問29
医薬品の副作用については、成分の作用だけでなく、使用者の体質や使用方法なども関係する。
答え:○
解説:医薬品の使用では、成分そのものの作用だけでなく、使用者の状態、使用方法、使用期間、他の医薬品との併用などにも注意する必要があります。
問30
一般用医薬品を使用しても症状が改善しない場合や、症状が長引く場合には、漫然と使用を続けず、医療機関への受診を検討することが重要である。
答え:○
解説:一般用医薬品は、すべての疾患を自己判断で治療するためのものではありません。症状が改善しない場合や長引く場合には、医療機関への受診が必要となることがあります。
30問で確認する第3章の重要ポイント
| 分野 | 重要ポイント |
|---|---|
| かぜ薬・解熱鎮痛薬 | 対症療法、解熱鎮痛成分、副作用、相互作用 |
| 鎮咳去痰薬 | 鎮咳成分、去痰成分、習慣性のある成分 |
| 胃腸薬 | 制酸、健胃、消化、整腸、止瀉、瀉下 |
| 貧血用薬 | 鉄、便の黒色化、相互作用 |
| 婦人薬 | 月経、更年期、血の道症、漢方処方製剤 |
| 鼻炎用薬 | 抗ヒスタミン、血管収縮、眠気、連用による悪化 |
| 眼科用薬 | 点眼方法、コンタクトレンズ、容器の汚染 |
| 皮膚用薬 | 殺菌消毒、抗炎症、角質軟化、感染症への注意 |
| 漢方・生薬 | 証、体質、体力、甘草、生薬の特徴 |
| 消毒薬 | 対象・目的・使用方法 |
| 殺虫剤・忌避剤 | 作用機序、ディートの年齢別使用制限 |
| 一般用検査薬 | 検出感度、偽陰性、偽陽性、受診勧奨 |
第3章の勉強で重要なのは「成分名だけ」を覚えないこと
登録販売者試験では、「この成分は何に使われるか」だけではなく、「どのように作用するか」「どのような副作用に注意するか」「どのような人には注意が必要か」まで問われます。
例えば、抗ヒスタミン成分なら「アレルギー症状に用いる」という知識だけで終わらせず、「眠気を生じることがある」「運転など危険を伴う機械操作に注意する」というところまでセットで覚えることが重要です。
同様に、甘草なら「漢方に含まれる生薬」とだけ覚えるのではなく、「過量・長期使用などによる偽アルドステロン症」に結び付けて覚えます。
この「成分→作用→副作用→注意点」という流れを意識すると、第3章の正誤問題に対応しやすくなります。
まとめ
第3章「主な医薬品とその作用」は非常に広い範囲から出題されるため、単純な丸暗記だけでは対応しにくい分野です。
今回の30問では、各分野の重要事項を横断して確認しました。
特に、
・成分と作用
・副作用
・相互作用
・使用上の注意
・連用による問題
・年齢による使用制限
・受診勧奨
の7点は、第3章を学習するうえで重要です。
間違えた問題については、単に答えを覚えるのではなく、各分野の解説記事に戻って「なぜその答えになるのか」まで確認しておきましょう。
参考資料
・厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)」
・厚生労働省「登録販売者試験問題の作成に関する手引き(令和8年4月)」
・厚生労働省「医薬品の販売制度・登録販売者試験について」
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