登録販売者として働いていると、「いつになったら店舗管理者になれるのか」「何時間働けば管理者になれるのか」と気になることがあります。
店舗管理者になるための要件は、単純に「登録販売者になって2年働けばいい」というものではありません。
過去5年間の従事期間、1か月80時間以上という基準、合計1,920時間という扱い、さらに一定の研修を修了した場合のルートなどがあります。
実務と業務の違いについては、登録販売者の実務経験とは?実務経験と業務経験の違いを解説をご覧ください。
店舗管理者になる基本的な条件
厚生労働省の通知では、店舗管理者となる登録販売者について、過去5年間の従事期間が通算2年以上であることが基本的な要件として示されています。
この場合、従事期間は月単位で計算し、1か月80時間以上従事した場合に必要な実務・業務に従事したものと認められます。
80時間×24か月が基本の考え方
1か月80時間以上を1か月として計算するため、24か月で2年になります。
そのため、店舗管理者要件について「80時間×24か月」と説明されることがあります。
ただし、80時間未満の月がある場合でも、合計時間による別の扱いがあります。
1,920時間でも考えられる
過去5年間について、月当たりの時間数にかかわらず月単位で従事した期間が通算2年以上あり、かつ合計1,920時間以上従事した場合は、通算2年以上の従事期間として扱うことができます。
したがって、「80時間に届かなかった月が1回でもあったら店舗管理者になれない」という理解は正しくありません。
自分の勤務実績を確認するときは、各月の時間だけでなく、過去5年間の合計時間も確認しましょう。
1年以上の従事期間+研修というルートもある
令和5年の制度改正により、過去5年間の従事期間が通算1年以上あり、所定の継続的研修および店舗の管理・法令遵守に関する追加的な研修を修了した場合にも、店舗管理者となれるルートが設けられています。
このルートでは、従事期間は月単位で計算し、1か月160時間以上従事した場合に必要な従事期間として扱うことが基本です。
ただし、過去5年間で月単位の従事期間が通算1年以上あり、合計1,920時間以上従事した場合には、1年以上の従事期間を満たしたものとする扱いがあります。
他店応援の勤務時間はどうなる?
他店応援の扱いは、登録販売者の経験区分によって異なります。
過去5年間の実務・業務経験が通算2年未満の登録販売者については、同一月中に同一業者の同一店舗で80時間以上という扱いが基本です。
一方、過去5年間の経験が通算2年未満ではない登録販売者(店舗管理者を除く)は、同一月中に同一業者の複数店舗で合計80時間以上業務に従事した場合、その月を業務経験とすることができます。
登録販売者の他店応援は勤務実績になる?80時間は自店だけ?で具体例を解説しています。
転職しても経験が消えるわけではない
転職した場合は、それまでの勤務実績を証明できるようにしておくことが重要です。
特に複数の会社・店舗で勤務している場合、それぞれの店舗での従事実績を確認できるようにしておきましょう。
登録販売者の実務経験は転職するとどうなる?勤務実績の証明方法を解説
実務・業務経験の証明書も重要
厚生労働省は、店舗販売業等の許可申請や変更届に添付する実務・業務経験等の証明書類について、様式を示しています。
転職などで勤務先が変わる場合は、証明書類について確認しておくことが重要です。
登録販売者の実務・業務経験証明書とは?転職時に確認したい書類を解説
まとめ
登録販売者が店舗管理者になる条件は、「2年間働けばいい」と単純化しないことが重要です。
- 基本ルートは過去5年間で通算2年以上の従事期間
- 基本的な月単位の基準は1か月80時間以上
- 通算2年以上+合計1,920時間以上という扱いもある
- 1年以上の従事期間+所定の研修によるルートもある
- 過去に店舗管理者等の経験がある場合のルートもある
自分がどのルートに該当するかを確認したうえで、勤務時間と証明書類を整理しておきましょう。

