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胃もたれに使われる市販薬の選び方|健胃薬・消化薬・胃腸薬の違い

胃もたれに使われる市販薬にはどんな種類がある?

食事のあとに胃が重い、胃がすっきりしない、食べたものが胃に残っているように感じるなど、「胃もたれ」に悩むことがあります。

胃もたれに使われる市販薬には、健胃薬、消化薬、制酸薬などさまざまな種類があります。

ただし、胃もたれがあるからといって、すべての胃薬が同じように働くわけではありません。

例えば、消化を助けることを目的とする薬と、胃酸を中和することを目的とする薬では、作用の仕組みが異なります。

厚生労働省の手引きでも、一般用の胃薬には健胃成分、消化成分、制酸成分などが含まれ、胃もたれを改善して胃をすっきりさせることを主とする製剤は食後服用のものが多いとされています。

この記事では、胃もたれに使われる市販薬の種類と、それぞれの特徴を整理します。

胃もたれとは?

胃もたれとは、食後などに胃が重い、胃が張る、食べたものが胃に残っているように感じるなど、胃に不快感がある状態です。

胃もたれは、食べ過ぎや脂っこい食事など、一時的な食生活が原因で起こることがあります。

一方で、胃の働きや胃酸、消化管の状態など、さまざまな要因が関係している場合もあります。

そのため、「胃もたれ=胃酸が多い」とは限りません。

胃もたれに使われる市販薬の主な種類

胃もたれに使われる市販薬には、主に次のようなタイプがあります。

  • 健胃薬
  • 消化薬
  • 制酸薬
  • 健胃・消化・制酸などを組み合わせた胃腸薬

厚生労働省の資料でも、健胃薬は胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎなど、消化薬は消化促進、消化不良、食べ過ぎ、胃もたれなどを対象とする薬として整理されています。

健胃薬とは?

健胃薬は、胃の働きを整えることなどを目的とした胃薬です。

市販の健胃薬には、生薬や健胃成分などが配合されているものがあります。

厚生労働省の資料では、健胃薬の効能・効果として、胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃のむかつきなどが挙げられています。

こんな胃もたれに使われることがある

  • 食後に胃が重い
  • 胃がすっきりしない
  • 食欲が落ちている
  • 胃が弱っているように感じる
  • 胃部の膨満感がある

ただし、実際の効能・効果は商品によって異なるため、購入する商品の表示を確認してください。

消化薬とは?

消化薬は、消化を助けることを目的とした胃腸薬です。

厚生労働省の資料では、消化薬について、消化促進、消化不良、食欲不振、食べ過ぎ、胃もたれ、胸つかえ、消化不良による胃部・腹部膨満感などが効能・効果として整理されています。

消化薬には、消化酵素などが配合されている製品があります。

そのため、食べ過ぎた後などに「胃が重い」「消化が悪いように感じる」といった場合に、消化薬が選択肢になることがあります。

ただし、消化薬だからといって、胃酸による胸やけを主な対象としているとは限りません。

制酸薬とは?

制酸薬は、胃の中にすでに分泌されている胃酸を中和するタイプの胃薬です。

胃酸に関係する胃痛や胸やけ、胃部不快感などに用いられるほか、製品によっては胃もたれなども効能・効果に含まれています。

ただし、胃もたれのすべてが胃酸によって起こるわけではありません。

そのため、「胃もたれだから制酸薬」という単純な選び方ではなく、胸やけや酸っぱいものが上がってくる感じなど、胃酸に関連する症状があるかどうかも確認することが大切です。

健胃薬・消化薬・制酸薬の違い

胃もたれに関係する主な種類を簡単に比較すると、次のようになります。

種類 主な特徴 対象になりやすい症状
健胃薬 胃の働きを整えることなどを目的とする 胃弱、食欲不振、胃部膨満感、胃もたれなど
消化薬 消化を助けることを目的とする 消化不良、食べ過ぎ、胃もたれなど
制酸薬 胃酸を中和する 胃酸過多、胃痛、胸やけ、胃部不快感など

ただし、実際の市販胃薬には複数の成分が配合されているものが多く、1つの商品に健胃成分、消化成分、制酸成分などが組み合わされている場合があります。

そのため、薬の箱に書かれた「胃薬」という分類だけで判断せず、どのような成分が配合されているかを確認することが大切です。

食べ過ぎによる胃もたれなら?

食べ過ぎた後に胃が重い、胃が張る、食事が胃に残っているように感じるといった場合は、消化不良や胃の働きとの関係が考えられます。

このような場合には、消化薬や健胃薬などが選択肢になることがあります。

厚生労働省の資料でも、消化薬は食べ過ぎや胃もたれなどを対象とし、健胃薬にも食べ過ぎや胃部・腹部膨満感などを対象とするものがあります。

ただし、商品によって効能・効果や成分は異なるため、購入時には商品の表示を確認してください。

胃もたれと胸やけが一緒にある場合は?

胃もたれと一緒に胸やけや酸っぱいものが上がってくる感じがある場合は、胃酸が関係している可能性があります。

この場合は、胃酸を中和する制酸薬や、胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカーなど、胃酸に作用するタイプの薬が選択肢になることがあります。

胃酸を抑える市販薬については、以下の記事で詳しく解説しています。

胃酸を抑える胃薬の違い|H2ブロッカー・PPI・制酸薬を比較

ただし、胃もたれと胸やけが繰り返す場合には、市販薬だけで対応し続けないことも重要です。

胃もたれには漢方薬が使われることもある?

胃もたれなどの胃腸症状に用いられる漢方薬もあります。

例えば、安中散は胃痛、胃もたれ、胸やけなどに用いられる漢方薬です。

また、六君子湯は胃もたれや食欲不振などに用いられる漢方薬です。

ただし、漢方薬は「胃もたれなら誰でも同じものを選ぶ」というものではありません。

漢方では、症状だけでなく体質や全身状態などを考慮して処方を選ぶ「証」という考え方があります。

安中散とは?胃痛・胃もたれ・胸やけに使われる漢方薬を解説

六君子湯とは?|胃もたれ・食欲不振に使われる漢方薬を解説

胃もたれが続く場合は市販薬だけで対応しない

一般用医薬品の胃薬は、基本的に一時的な胃の不調に伴う症状を緩和する目的で使用されます。

厚生労働省の手引きでは、慢性的に胸やけや胃部不快感、胃部膨満感などが続く場合や、薬を使えば治まるものの中止すると症状がぶり返し、薬が手放せないような場合には、医療機関を受診するなどの対応が必要とされています。

そのため、胃もたれが何度も起こる場合には、単に「胃が弱い」と考えて市販薬を使い続けるのではなく、原因を確認することが大切です。

胃もたれで医療機関を受診したほうがいい症状

以下のような場合は、市販薬だけで様子を見ず、医療機関への相談を検討してください。

  • 胃もたれが長期間続いている
  • 何度も繰り返している
  • 市販薬を使っても改善しない
  • 薬をやめるとすぐに症状が戻る
  • 強い胃痛を伴っている
  • 吐血がある
  • 黒い便が出る
  • 食欲低下や体重減少を伴っている
  • 飲み込みにくさがある

こうした症状がある場合は、自己判断で胃薬を追加するよりも、医療機関で原因を確認することが重要です。

胃もたれの市販薬は症状に合わせて選ぶ

胃もたれに使われる市販薬には、健胃薬、消化薬、制酸薬などがあります。

大まかに考えると、

  • 胃の働きを整えることを目的とするなら健胃薬
  • 消化を助けることを目的とするなら消化薬
  • 胃酸が関係する症状があるなら制酸薬など

という違いがあります。

ただし、実際の胃腸薬には複数の成分が配合されていることが多いため、薬の種類だけでなく、商品の成分と効能・効果を確認して選ぶことが大切です。

また、胃もたれと胸やけ、胃痛、食欲不振などが一緒にある場合は、症状によって適した薬のタイプが変わることがあります。

迷った場合は、薬剤師や登録販売者に症状を伝えて相談しましょう。

まとめ

胃もたれに使われる市販薬には、健胃薬、消化薬、制酸薬などがあります。

健胃薬は胃の働きを整えることなどを目的とし、消化薬は消化を助けることを目的とします。

制酸薬は胃酸を中和するタイプの薬なので、胃酸に関係する胸やけなどを伴う場合に選択肢になることがあります。

ただし、市販の胃腸薬には複数の成分が配合されているものも多く、商品によって効能・効果や用法・用量が異なります。

胃もたれが一時的なものではなく、繰り返したり長期間続いたりする場合には、市販薬を使い続けるのではなく、医療機関への相談を検討してください。

参考資料

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