HSPであるとどのような特徴があるのか、ここで解説します。
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HSPの特徴(特長)
HSPは相手の感情を読み取ることができるため、その感情を察してから発言するまでに時間がかかってしまうなどの特徴があります。
以下、その他の特徴・特長について説明します。
①丁寧で深い情報処理を行う
普通の人が話す際に考える量を1とすると、HSPは話すまでにその10倍考えています。
普通の人が考えていないのではなく、1考えたら話が始められる程度の内容でも、HSPの特徴として、10倍程度のいろいろなことを考えてしまいます。
そのためたくさんの考えを思いついても、相手に発する言葉の数はとても少なく、相手からは言葉数が少ないと思われていることさえもあります。
②過剰に刺激を受けやすく、神経が昂りやすい
神経過敏と呼ばれる言葉もありますが、そちらとは別の意味です。
HSPの方はとても敏感です。それは神経質という意味ではなく、些細な事、一般的には気にならないような物音や会話、日常的に起きる音が聞こえてきてしまう、拾い上げてしまうというものです。
クラシックやジャズなんかが小さな音量で流れているような静かなカフェに誰かと入って二人で面と向かい合って話していても、隣りの席の会話が聞こえてくる、そして反応しそうになったり、そっちの会話を中心に聞いていて、前にいる人の会話を聞いていない、そんなことを悪気なくしてしまいます。
あまり聞かれたくない会話を聞かれた人はいい気分にはなりませんし、向かい合って話している人は話半分で聞き流されているというのは悲しいですよね。
③感情の反応が強く、特に共感力が高い
相手の気分に共感し・共鳴するかのように相手と同じ気持ちになることができます。というより、なってしまいます。
辛い時やしんどい時に話を聞いてもらう時や嬉しい時は、共感してもらいたいと思いませんか。そんな時、HSPの方たちは必要以上に共感してしまいます。
悩みなどを話すことで大抵の人はすっきりするでしょうし、また明日から頑張ろうと気持ちを切り替えることが自分でできます。
聞いて、共感する、そこまではいいのですが、自分自身が辛くない時に辛い感情になってしまう、自分で共感したくない感情まで半ば押し付けられるような状態に陥ってしまいます。
そのため、必要以上に感情の共有をすることを避けたり、たくさんの人の輪の中にいると様々な感情に飲まれてしまいます。
人間は言語を使える生き物ですので、共感などは価値観の確認にも繋がるため日常的に行っています。しかし、HSPの人に『これどう思う?』と返事や意見を求めたり、極端にプラス、あるいはマイナスの感情を共有させてしまうと、かえって疲れてしまいます。
④些細なことも察知する
周囲の人の放つ雰囲気をはじめ、光、食べ物、におい、肌にあたるもの、気候など五感で感じる些細な刺激にも影響を受けたり、感じ取ることができると言われています。
HSPの中でも敏感な部分と鈍感な部分は個人差がありますが、一般的な感覚よりも鋭い項目があるのは事実でしょう。
相手の反応を気にするあまり、自己防衛を行ってしまう
HSPは自身が繊細で自分の伝えた内容が相手にどう伝わるのか考えてしまいなかなか相手に言葉などを伝えることができません。
しかし、それは自分の言葉だけではなく相手の反応、言葉も気にします。
相手が嫌な気分にならないか、この言葉を投げかけると相手はどのような反応をするのか、など考えていますが、その先には自己防衛があります。
・伝えることで相手から否定されないか
・自分のせいで関係が壊れないか
・傷つきたくない
人は他人よりも自分が可愛いと思いがちですが、特に悪く思われないようにいろいろ考えているのもHSPの特徴といえます。
悪く思われたくないというのは、格好良くいたいというわけでなく、色々考えてしまうあまり、衝突をしない方法、つまり自分を守るという行動を取る先にあります。
自分自身の中ではそのような考えはなく、むしろ譲っている方だと考えています。しかし、自分を犠牲にして、譲るなどということをするのが難しくなります。
自分のできる範囲では譲っていますし、自分のできることは最大限できます。したくないことや、譲りたくないことに対しては譲ることがどうしてもできません。相手が求めているとわかって、その上で自分自身にも余裕がなければ譲ることは難しいでしょう。
まずは自分の余裕を必要と考えているため、時に自分勝手なことをしているように受け取られたり、本音と建て前の両方を頭の中で同時に処理しており、その場その場で本音と建て前の両方を話してしまい、話が支離滅裂になりやすいです。
HSPの特徴まとめ
世界にはたくさんの人が住んでいます。肌の色が違ったり、言語が違っていたり、人それぞれいい部分もあります。また、生まれてからの生活環境や自身の性格なども含めて、得意なことがあり、逆に苦手なこともあります。
病気や障碍を抱えている人も治療の可否に関わらず、日々頑張って向き合っていたりします。HSPは病気とは異なりますが、傾向から病気と混同されることもあります。治療の可否でいうと、HSPは治療できず、そもそも病名でもありません。
この気質とどのように自分の人生で向き合っていくのかを考えていく必要性はありますが、決して不遇ではありません。あなたにしかない感性がありますし、それはあなたにしかない長所です。
あなたに向いている仕事もあれば、あなたが自身の気質・特性とうまく向き合うことで周りの人を笑顔に変えることもできますし、HSPと関わる人の理解度が深まればあなたとの溝も、狭く浅くなります。
これからも毎日を楽しく生きていけるようお互いが協力できるにしましょう。
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