登録販売者試験第4章「薬事関係法規・制度」は、毎年安定して出題される得点源です。
その中でも、「薬機法の目的」「医薬品の分類」「リスク区分」は毎年のように出題される重要テーマです。
特に要指導医薬品・第一類医薬品・指定第二類医薬品の違いは、ひっかけ問題としても頻出です。
この記事では、登録販売者試験の作成に関する手引き(令和8年4月版)の内容に沿って、試験で押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。
この記事で学べること
この記事を読むと、次の内容が理解できます。
・薬機法の目的
・医薬品の定義
・一般用医薬品とは
・要指導医薬品とは
・第一類・第二類・第三類医薬品の違い
・指定第二類医薬品とは
・登録販売者が販売できる医薬品
・試験で狙われるポイント
薬機法とは?
薬機法とは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の略称です。
以前は「薬事法」という名称でしたが、法改正により現在の名称へ変更されました。
薬機法では、医薬品だけでなく、医療機器や医薬部外品、化粧品、再生医療等製品についても規定しています。
登録販売者試験では、「薬機法の目的」や「薬機法で規定されている内容」がそのまま出題されることがあります。
薬機法の目的
薬機法の目的は、医薬品などの品質・有効性・安全性を確保し、保健衛生の向上を図ることです。
試験では「品質・有効性・安全性」の3つが頻繁に問われます。
覚え方
「品・有・安」の3文字で覚えると試験でも思い出しやすくなります。
・品質
・有効性
・安全性
この3つは必ずセットで暗記しましょう。
試験で間違えやすいポイント
次の内容は薬機法の目的ではありません。
・医療費を削減すること
・製薬会社の利益を守ること
・医薬品価格を安定させること
選択肢で見かけても誤りです。
医薬品とは?
薬機法では、医薬品とは疾病の診断・治療・予防を目的として使用されるものをいいます。
また、人体の構造や機能に影響を及ぼすことを目的とするものも医薬品に含まれます。
試験では「治療だけ」「予防だけ」など、一部だけを記載した選択肢が誤りとして出題されることがあります。
一般用医薬品とは?
一般用医薬品とは、医師の処方箋がなくても購入できる医薬品です。
ドラッグストアなどで販売されている医薬品の多くが一般用医薬品に該当します。
ただし、すべて同じリスクではないため、薬機法ではリスク区分が定められています。
医薬品の分類
登録販売者試験では、医薬品の分類は毎年出題される最重要項目です。
この表は必ず覚えておきましょう。
| 区分 | 登録販売者 | 薬剤師 | 情報提供 | インターネット販売 |
| 要指導医薬品 | × | ○ | 必要 | × |
| 第一類医薬品 | × | ○ | 必要 | ○(条件付き) |
| 指定第二類医薬品 | ○ | ○ | 努力義務 | ○ |
| 第二類医薬品 | ○ | ○ | 努力義務 | ○ |
| 第三類医薬品 | ○ | ○ | 原則不要 | ○ |
要指導医薬品
要指導医薬品とは、安全性の確保のため、薬剤師による対面での情報提供や薬学的知見に基づく指導が特に必要な医薬品です。
一般用医薬品としての使用経験が少ない医薬品などが該当し、一般用医薬品へ移行する前の医薬品も含まれます。
主な特徴は以下のとおりです。
・薬剤師のみ販売できる
・対面での情報提供が必要
・インターネット販売はできない
・登録販売者は販売できない
第一類医薬品
第一類医薬品とは、副作用や相互作用などにより、日常生活に支障を来す程度の健康被害が生じるおそれが特に高く、適正な使用のため特に注意が必要な医薬品です。
薬剤師による情報提供が義務付けられており、登録販売者は販売できません。
主な特徴は以下のとおりです。
・薬剤師のみ販売できる
・薬剤師による情報提供が必要
・インターネット販売は可能
・登録販売者は販売できない
指定第二類医薬品
指定第二類医薬品とは、第二類医薬品のうち、特に注意を要する医薬品です。
購入者が必要に応じて情報提供を受けられるよう、陳列場所などに配慮して販売する必要があります。
主な特徴は以下のとおりです。
・第二類医薬品の一部
・薬剤師または登録販売者が販売できる
・情報提供は努力義務
・インターネット販売は可能
第二類医薬品
第二類医薬品とは、副作用や相互作用などにより、健康被害が生じるおそれがある医薬品です。
登録販売者が取り扱える一般用医薬品の中心となる区分で、日常生活でよく利用される医薬品が多く含まれています。
主な特徴は以下のとおりです。
・薬剤師または登録販売者が販売できる
・情報提供は努力義務
・インターネット販売は可能
第三類医薬品
第三類医薬品とは、第一類医薬品および第二類医薬品以外の一般用医薬品で、比較的リスクが低い医薬品です。
ビタミン剤や整腸薬など、日常的に使用される医薬品も多く含まれます。
主な特徴は以下のとおりです。
・薬剤師または登録販売者が販売できる
・情報提供は義務付けられていない
・インターネット販売は可能
試験で間違えやすいポイント
登録販売者試験では、医薬品の区分ごとの違いがそのまま出題されることが多く、特に「販売できる人」「情報提供」「インターネット販売」の3点でひっかけが作られます。
要指導医薬品と第一類医薬品
どちらも登録販売者は販売できません。
要指導医薬品はインターネット販売ができないのに対し、第一類医薬品は条件を満たせばインターネット販売が可能です。
よく出題される問題なので違いは把握しておきましょう。
指定第二類医薬品
指定第二類医薬品は独立した分類ではなく、第二類医薬品の一部です。
「第二類医薬品とは別の分類である」という選択肢は誤りとして出題されやすいです。
情報提供の違い
・第一類:義務(薬剤師)
・指定第二類:努力義務
・第二類:努力義務
・第三類:原則不要
「義務」と「努力義務」の混同が最も多いひっかけです。
登録販売者が販売できる・できないの区別
登録販売者が販売できないのは「要指導医薬品」と「第一類医薬品」の2つだけです。
それ以外の一般用医薬品(第二類・第三類・指定第二類)は販売可能です。
予想問題
問1
要指導医薬品について正しいものはどれか。
① 登録販売者が販売できる
② インターネット販売が可能である
③ 薬剤師による対面での情報提供が必要である
④ 第二類医薬品の一部である
答え:③
解説
要指導医薬品は薬剤師のみが販売でき、対面での情報提供が必要です。インターネット販売はできません。
問2
第一類医薬品について正しいものはどれか。
① 登録販売者が販売できる
② インターネット販売はできない
③ 薬剤師が販売できない
④ 情報提供は不要である
答え:②
解説
第一類医薬品は薬剤師のみが販売できますが、要件を満たせばインターネット販売は可能です。
問3
指定第二類医薬品について正しいものはどれか。
① 第一類医薬品の一部である
② 第二類医薬品とは別の分類である
③ 情報提供は努力義務である
④ 登録販売者は販売できない
答え:③
解説
指定第二類医薬品は第二類医薬品の一部であり、情報提供は義務ではなく努力義務です。
問4
登録販売者が販売できない医薬品の組み合わせとして正しいものはどれか。
① 第二類・第三類
② 指定第二類・第三類
③ 要指導・第一類
④ 第二類・第一類
答え:③
解説
登録販売者が販売できないのは要指導医薬品と第一類医薬品です。
問5
薬機法の目的として正しいものはどれか。
① 医療費削減
② 医薬品の品質・有効性・安全性の確保
③ 医薬品価格の統制
④ 製薬企業の利益保護
答え:②
解説
薬機法の目的は医薬品等の品質・有効性・安全性を確保し、保健衛生の向上を図ることです。
まとめ
医薬品の分類では、「誰が販売できるか」と「情報提供の違い」が最重要ポイントです。
特に、要指導医薬品と第一類医薬品の違い、指定第二類医薬品の位置づけは繰り返し出題されるため、混同しないように整理して覚えておきましょう。

